鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

北斗晶の首を折った女

SBSの『爆報ザ・フライデー』に北斗晶が出ていた。
健介も一緒。
二人の息子(健之介君)が海外に行くらしい。

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『リン魂』で結婚式の模様を放送していたのが昨日のようだ。
時の流れは早いなぁ。

北斗晶は、今から30年前、首を折られた事があるらしい。
俺は20年以上のプロレスオタクだが、実は女子プロはあまり知らない。
だが、北斗が以前、試合中の事故で首を折った事は聞いた覚えがある。

折ったレスラーは先輩の『小倉由美』
正直知らない名前だ。
試合中に、北斗に雪崩式ツームストンパイルドライバーをかけたらしい。

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ツームストン~は、今、オカダカヅチカなんかも使い、少しメジャーなプロレス技だか、さすがに"雪崩式"はヤバい。ただでさえ相手の首を固定して叩き落とす技だ。
危なくて当然。
それを受けきるのが、"プロ"ではないか?

ここ最近、プロレス界でリング内での事故が続いている(本間朋晃柴田勝頼、高山…)。
近年、プロレスの技がどんどん危険になって行く。『もっと高く』、『もっと強く』、『もっと痛く』と突き詰めていく傾向がある。
90年代後半、全日の"四天王"戦(三沢、小橋、川田、田上)など「誰か死ぬんじゃ?」と思う程凄まじい攻防だった。
プロレスが"興行"である以上、『もっともっと…』とファンが願うのは仕方ないし、それをプロレスラーが"体現"していくのがプロだ。
ファンとしてはプロレスラーに怪我はして欲しくないが、興奮するスゲー試合は見たい、という二律背反する思いがファンの本音ではないか?
ならば、彼女が危険な雪崩式ツームストンを繰り出したのは、プロレスラー的には"当時"だろう。

また、北斗晶自体も、『怪我をした私が悪い』というスタンスだった。
プロレスは『如何に観客を興奮させるか?』という部分がある。
プロレスの試合はそれに関わるレスラーが"作り上げる"モノだ。
ならば、北斗の反省はある意味、プロレスラーとして、『正しい』と言えるし、悪いのは小倉ではなく、北斗である。

さらに、先輩である小倉由美は当時、スター候補だった北斗への"嫉妬"を口にした。
これも、興行という側面からプロレスを見れば当たり前の感情だ。(※ジャイアント馬場的に言えば「それも"プロレス"」という事か)

北斗晶の首を折った女』という負い目を抱えて引退。ずっと北斗への複雑な感情を持っていた事を吐露。

因果な話だな。
プロレスは一人ではできない。他人とプロレスすれば、そこに感情が生まれる。
感情が生まれたら、想う通りに試合を組み立てられない。
試合を思った通りに組み立てたいなら、誰か一人のプロレスラーを中心に試合を組み立てるしかなく、そこに他者の感情が入り込む事が無くなる。

この中で、リアルとフェイクを織り混ぜるのが、プロレスの"妙味"だ。

彼女は『被害者』『犠牲者』と言えるかもしれないが、ある意味プロレスの"体現者"とも言いないか?