この報道を見て、かなり疑問に思う点がある。
事件は森友学園の新校舎建設に先立ち、その予定地の取得に財務省が関与し、そこに政治家の関与と圧力が疑われた、ということ。
その土地取得に関する財務省文書を国会で書き換えて出した、というのが今回、問題になっている件だ。
書き換え前の文書から300箇所近くが変わっていて、そこにあった政治家の名前、総理夫人の明恵さんの名前が消されていた事が、『この土地取得には与党、夫人の関与があったはずだ』として、野党が攻め立てている。
だが、公的機関(市役所の臨時職員、年金機構職員)にいた事がある自分には不思議に思う事がある。
こうした公的文書は大概、"電子決済"がほとんど。
つまり、後から書き換えても前のデータは残っていて、容易に書き換えの形跡は発見できるのだ。
そんな事は頭の良い財務省官僚など理解しているはず。
決済前の"書き換え"を書き換えたならまだわかるが、決済後の文書を書き換えて国会に出しても調べたら、それはすぐにわかる。
何故、それなのにやったのか？
そもそも、そんな事を頭の良い財務官僚がやるかな？
また、文書に出てくる政治家や昭恵さんの名前は、本当に出てくるだけ。
消しても消さなくても、あまり意味がない。
わざわざ消す必要あるかな？
消したのは、マスコミの疑惑を煽りたくなかったから？ 例の"忖度"ってやつか？
だが、官僚は基本的に政治家を馬鹿にしている。『俺達がいないと政治家は何もできない』というような差別意識がある。
別に大臣の一人が責任とろうが、辞めようが気にならないはず。
だから、政治家、総理を追い込めたくて、官僚らは"あえて"消したのかな？
それでも、そんな彼らが自分のミスになりそうな事をしないとも思えてならない。
彼ら官僚が一番気にするのが、他人(世間)からの評価だ。
そこを官僚が間違うわけば無いはずだ。
そういう奴等だ。
去年２月にこの問題が世間を賑沸かせた際、安部首相が「この問題に関わっていたら、議員も総理も辞める！」と言った。
書き換え前の文書には、政治家の名前が書かれていたのは確か。
彼ら(政治家、夫人)は、価格交渉にはまったく関わっていないが、そこに名前が書かれていただけで、関与したかのように思われてしまいかねない。
そこで、官僚は"忖度"する。
『名前を消してやった』というわけだ
。
官僚にとって一番嫌な事は、「これはお前のせいで…」と責任を問われる事だ。
日本の公共機関に従事する者は、この"責任追及"に酷く弱い。
だから、政治家、昭恵夫人から特に指令はなかったが、官僚が先回りして、書き換えたのではないか？
もしくは、後々こうなる事を見越した"自爆"か？
