鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

プロレス心理学47 場外乱闘の"魔力"

プロレスには不思議な展開がある。

"場外乱闘"である。

イメージ 1


本来闘うリング"外"で闘うという,よく分からない展開である。

こんなおかしな事はない。

スポーツでは、競技するエリアが決まっていて、そこから出たらならば、試合は停止するのが普通だ。

柔道ならは、"待て"が掛かり、サッカーならば、"スローイン"になる。

だが、プロレスでは『レフェリーが20カウント(20秒ではない)する内にリングに戻れば良い』というだけだ。

なので、レスラーは場外でめちゃくちゃな事をする。

イメージ 2


この場外乱闘自体は、観客の興奮を引き出すのがポイントだ。

ちなみに浜松にも度々来る"ドラゲー"では、

イメージ 3


中盤に必ずこの場外乱闘がある。
(俺が観戦した大会は100%あった…)

場外乱闘は競技するエリア外で行われる本来は"反則行為"に他ならない。
しかし、プロレスにおいては『20カウント以内』ならOKであり、ここで相手を痛め付け、勝ってしまっても"勝ちは勝ち"である。
(反則も5カウント以内ならOK…)

イメージ 4


場外乱闘は"正規"の戦いではないが、最終的には勝ってしまっても、相手は文句は言えない。

イメージ 5



社会では、この"場外乱闘"が多い。
正規のルール以外で勝つ奴があまりにも多いはずだ。

ちなみに、そういう俺もこの場外乱闘が得意だ。
揉めると、相手を正規の場から引き摺り出し、"場外乱闘"に巻き込む。

相手をその土俵から降ろせばこちらのもんである。
場外で相手を痛め付け、自分の優位な展開に巻き込む。
それが俺のやり方であり、この"場外乱闘"には魔力がある。
『正規のルールから外れる』という事で変わる事がある。

絶対は曖昧になる。
不可能は可能になる。
堅固さは綻びが見えたりする。
常識や思い込みが、ひっくり返える"目"が出てくる

場外乱闘には、それを感じる"魔力"がある。

勝てない相手、明らかに実力差のある相手にも、場外乱闘に持ち込めば勝ち目が見えてくる。

正規の"戦い方"を離れたなら、勝てるかもしれない。

これは卑怯ではなく、『やり方』であり、『戦略』、『方法論』である。


あれは小学生の頃だ。

小学一年から、竹の形をした貯金箱にお金を貯めていた。毎月の小遣いの余った分をコツコツと貯めていた。

それを小6の時に割ってみたら、三千円程になっていた。

これを見て、弟(当時小4)が怒った。

「兄ちゃんばっかりズルい!」

ズルいもクソも、これは俺がコツコツ貯めた成果であり、特に汚ない方法で貯めていたわけではない。
しかし、弟は悔しがり、祖母にねだり、同額の臨時小遣いを貰った。

今度は俺が怒る番だった。

何故、弟に金を与える⁉
俺は毎月の小遣いから貯めていたから三千円という金額を得たのだ。
なのに、何も貯めていない弟が同額を得るのだ?
不平等ではないか? 納得がいかん!

…今から思えば、俺は"正規のルール"で三千円を得たが、弟は"👵祖母にねだる"という"場外乱闘"で三千円を得た事になる。

やり方が違うだけで、成果は一緒だ。
俺の努力は努力だが、得た成果は変わらないだけである。

実のところ、不平等でもなんでもない。
ただ、弟の方が要領が良かっただけた。

こんな風に"場外乱闘"に持ち込めば、努力やルールは簡単にひっくり返ってしまう。
狡猾でもなんでもない。

だから、今の俺は"場外乱闘"に拘る。
なかなか切り返せない現実を場外乱闘でひっくり返そうとする。

場外乱闘は"正規"から見たら卑怯なやり方だが、
非力で努力を怠った者からすれば、最高の戦略だ。

そう思えば、恥ずかしい事などない。

嫌がる相手を場外に引き摺り出してやるのだ。
こちらのペースに持ってくる。
めちゃくちゃにしてやれ!

イメージ 6


あとは得意の"善意固め"で押さえ込めば良いのだ。

イメージ 7


ざまあみろ!