俺はかつて、いわゆる“ブラック企業”というやつに勤めていた。大学卒業直後の事だ。
その頃は“ブラック企業”という言葉は無く、『名ばかり店長』と言われた。
つまり、大卒のど新人をそのまま“管理職”として店舗に入れて、残業手当を出さないようにして、掛かる経費を浮かせる企業側の“待遇”である。
店舗運営は大変だった💦
休みは月に2日。
勤務時間は基本8時間だが、それで帰る事が出来た事など数日くらい。
やることは日々、満載。残業しない日など無かった。
で、店舗には基本社員は俺1人。
昔からのバイトとはソリが合わず、毎度喧嘩。
そして、バイトらはそんな俺を本社に訴える。
で、本社の人間が介入。
「バイトと仲良くやるのも社員の勤め」などと“バイト側”の肩を持ち、俺を糾弾。
で、「お前は社員として、社会人としてなっていない…」などと言い出し、俺の給料が減る。
『なってない』と言いながら、部長は俺に店を任していた。
全く意味が分からない。
それなら、バイトに店を任せたらどうなのか?
そんな怒り💢を抱えて、俺は働いていた。
…段々と愚痴になってしまったが、この“おかしな”会社の根底にあるのは、何だったのか?
それは、『お金💰を得たい』である。
お金💰が欲しい。
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お客様がたくさん来て欲しい。
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お客様の為なら何でもしよう。
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労働環境が悪くても、それはお客様の為。
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バイトはそんなお客様に最も近い存在。
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だから、バイトは大事。
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社員はそんなバイトと仲良くなるのが前提だ。
…となる。
『お金💰が大事』『稼ぐことが1番』という事を“基準”として組織を成り立たたせている。
ブラック企業は、こうしたブラックな“基準”で俺を縛り、擦り切れる程に扱い、捨てる。
ブラック企業は、悪ではないと思う。
何故なら、『お金を稼ぐこと』は悪ではないからだ。
金💴で縛られていない人間などいない。
誰もが縛られているから、ブラック企業の“基準”は俺達を容易に受け入れてしまう。
ブラック企業から離れた俺だが、お金からは離れていない。
…たぶん、一生離れてはいられないと思う。
ならば、どうすべきか?
金💴は欲しい。
だから、稼ぎたい。
だから、自分をすり減らしても働く。
ただ、基準は自分で決めるべきだ。
金💴は欲しい。
だが、自身の自由は損害されたくない。自由が奪われるなら、そんな金💴はいらない。
働いて、お金を得て、豊かな生活を得る。
結構な話だ。
だが、お前(ブラック企業)の基準には従わない。
それが困るなら、お前(ブラック企業)の金💴などいらない。
…俺に関わってくるな、バカ野郎💢