ここ最近、週刊文春の『嫌われた監督
落合博満は中日をどう変えたのか? (鈴木忠平)』を楽しみに読んでいる。
中日ドラコンズ監督だった落合博満の監督在任中の葛藤、周囲との軋轢、選手とのやり取りを詳細に描き、落合が中日ドラゴンズという組織をいかに変えたのか、どういう信念で変革したのかを、落合に近い人間、記者、コーチ、スタッフの目線で書いていて、面白い。
落合がいかにチームの勝利を重視し、それでいて“ロマン”を切り捨てたか。
コーチや選手と微妙な関係を結んで、戦っていたのか。
実に面白いのだ。
“人間”落合と、“組織人”落合、“冷徹な指揮官”落合が見えてくる。
特に先週号(?)のコーチ宇野勝の“嘆き”は読んでいて面白かった。
リーグ優勝しても、日本一を逃し、仲の良いコーチをバンバン、解任する落合。ドライだ。
そこに“ロマン”は介在しない。
だが、どこかでそれを“見据えて”しまう周囲と落合。
落合監督期の中日はほとんどBクラス(4~6位)にならなかった記憶がある。
常に“チーム勝利”を重視し、長打をさせない戦いをしてきた。
そこには、機能とデータ、確率しかない。
だが…、と落合以外の人間は思ってしまう。
そして、落合自身も…。
次号が楽しみだ。