数日前、テレビを見ていて仰天した。
かつて、俺が働いていた会社(別事業)の社長が出ていたからだ。
『業界で急成長中の注目企業の社長にインタビュー』というような内容で、その社長が出ていた。
…ただ正確には、俺が勤めていた“ブラック会社”の俺のいた事業と“別事業”であり、俺が退社後、その事業も含め、テレビで紹介された事業も、他社に売却されており、映っていた社長は俺の全く知らない人間だった。
ただ、屋号(社名)が、俺のいた会社のものだったので、思わず驚いたのだ。
で、気になって、俺がかつていた会社を調べてみた。
そして、また驚いた。
俺のいたその会社はもうどこにもなかったのだ。
本社のあった場所も調べた。
全く別の会社があった。
倒産した?
それは分からない…。
俺が退社したのは、2003年の夏。
もう18年前になる。
俺の退社後、会社は銀行からの借り入れに四苦八苦し、俺が大嫌いだった上司が、本社の“統括部署”に食い込んだが、数年後、詐欺容疑で捕まった…。
そんな所までは何となく耳に入っていたのだが。
まだ倒産したと分からない。
事業内容、人員がコロコロ変わる会社であり、本社ごと東京かどこかに移転し、全く別事業をしている可能性もある。
事実、俺の退社間際は飲食事業を展開しようとしていて、浜松にもその店舗が出来たりした。(数年後に閉店…)
今、調べている。
俺のいた、この会社はいわゆる“ブラック企業”だった。当時はそう言われてはおらず、よく『名ばかり管理職』と言われていた。
確かに給料は低く、休みはほとんど無く、常に『売上』を求められた…。
だが、俺は“ブラック企業”自体には、それほど嫌悪感は無い。そもそも『ブラック』というのは個人個人の印象に寄る。
ある人からしたら“ブラック”だが、別の人間からは“ホワイト”であるかもしれない。一概には言えないのではないか。
そんな“ブラック企業”の倫理は常に分かりやすい。
“お金第一主義”だ。
稼いだ人間が偉い。
利益を出した人間が偉い。
お金を得るためには、いかなる犠牲も仕方ない。
お金をくれる“お客様”は、とても大事だ。
…と、これが基本理念だ。
この理念の為、多くの人間が追い込まれ、軋轢が生まれ、争い、いがみ合い、退職したり、させられたりした。
それは別に良い。
それを選択したのは、自分であり、『知らなかった❗』のも自分の責任だ。
だから、俺はブラック企業を“ブラック”だと分かって入るのなら、それはその人間の責任だと思う。
しかし、そうした人間の“遣り甲斐”や“働き”を“元手”に自らが儲かろうとする“ずる賢い腰抜け”は大嫌いだ。
“お金第一主義”は言い換えたら、“お客様第一主義”になる。
お客様が第一だから、我々社員は常に働かないといけない。雁原ないといけない。
そんな“当たり前の建前”を振るって、利用しようとする連中だ。
ソイツらは言う。
「辞めたいなら、辞めな。別に構わないさ。…だが、お前はチャンスを失ったんだよ…」
頭に来るが、こうした奴が俺のいたその会社にはよくいた。
コイツらは、建前が大好きだ。
理想や大きな目標を目指す、目指させるのが大好きだ。
何故なら、それを達成したいのなら、『俺(ら)の言うことを聞けよな?』となるからだ。
数年前、とあるテレビ番組で、“今どき”のベンチャー社長の特集を見た。
彼は、いわゆる“居抜き店舗”を広げ、業界内の“風雲児”として注目されていた。
その社長は言った。
「年商一億なんて簡単なんですよ。物凄く儲かる居酒屋を3店舗くらい作ったら、簡単にいきますよ~」
俺はこれに納得した。
というのも、俺のいた会社のエリア(中部)も支店が十数店あったが、儲かっていたのは、1店舗のみ。“そこそこ”が数店舗であり、数多くの店が売上目標に到達していなかったからだ。
だから、『物凄く儲かる店を3店舗…』というのは分かった。
だか、同時にそれが如何に難しいのかも、よくわかる。
その社長の事業とは、別事業だったが、そんな繁盛店はなかなか作れない。
立地、客の流れ、商材…。運もある。
かなり難しい。
難しいから、皆、苦労しているのだ。
それを「簡単♪」と言い放つ姿勢…。
俺はこの社長に“ブラック”な気配を濃厚に感じた。
とある『有望な若者をスカウトする企画』で、この社長は「月々120万は儲けたい」という若者に「小せい目標だな(笑)」と小馬鹿にした。
『月々120万儲けたい』は小さな目標だろうか?
その社長からしたら、小さな目標なのだろう。
すぐに達成できる(した)目標かもしれない。
だが、別に良いではないか?
その小さな目標をクリアしてから、もっと大きな目標を目指せば良い。
だが、その社長からしたら、それでは困る😥のだろう。
『年商一億の店は簡単』と言い放つその社長からしたら、社員にはもっと大きな目標を目指し、その為に粉骨砕身、働いてもらわないといけない、からだ。
大きな夢を持つ事を“是とする”社長は、それを得て、儲けようとする“ブラック社長”だ。
実際、その社長はネットなどで『あの会社はブラック』『綺麗事だらけのクソ野郎』で叩かれていた。🔥🔥🔥
だが、社長は「チャンスを掴め!」と宣う。
まさに、ブラック企業だ。
大きな夢や希望を持つ事は、悪くない。
誰もが夢見て、憧れる大金持ちを目指すの良い。
お金を稼ぐのは、悪い事では無い。
だが、その目標は自分の勝手だ。
何故、他人に小馬鹿にされないといけないのか?
“小さな夢”を見たらダメなのか?
他人の夢を笑う資格は誰にも無いはずだ。
その人が笑うのは、他人の夢が自分の夢ではないからだ。
他人を自分の“道具”としか考えていない腰抜けだ。
大きな夢を建前に、他人を支配しようという卑劣な人間だ。
俺はブラック企業は認めるが、それを利用して、自分の思い通りにしようとする人間を許せない。
ブラックならブラックで良いだろ?
夢?
お金👛が欲しいだけだろ?
そう正直に言えよ、腰抜け!
俺はその社長の言う綺麗事が大嫌いで、夢、野望が馬鹿馬鹿しく感じられた。
だが、その社長が儲かっていたのは事実。
そこがまた腹が立っていた💢💢💢
それから数年…。
その社長の会社は倒産した。
コロナで売上が激減し、店舗が次々と閉店したらしい。
“大きな夢”はどうした?
“一億円”なんて簡単なのでは?
ブラックなら、ブラックを突き抜けて見ろよ。
倒産した時点でコイツは敗者だ。
夢はもう無いんだよ…。🙏🙏💦