鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

ブラック社長の末路


数日前、テレビを見ていて仰天した。


かつて、俺が働いていた会社(別事業)の社長が出ていたからだ。

『業界で急成長中の注目企業の社長にインタビュー』というような内容で、その社長が出ていた。

 

…ただ正確には、俺が勤めていたブラック会社の俺のいた事業と“別事業”であり、俺が退社後、その事業も含め、テレビで紹介された事業も、他社に売却されており、映っていた社長は俺の全く知らない人間だった。


ただ、屋号(社名)が、俺のいた会社のものだったので、思わず驚いたのだ。


で、気になって、俺がかつていた会社を調べてみた。


そして、また驚いた。


俺のいたその会社はもうどこにもなかったのだ。

本社のあった場所も調べた。

全く別の会社があった。


倒産した?


それは分からない…。

俺が退社したのは、2003年の夏。

もう18年前になる。


俺の退社後、会社は銀行からの借り入れに四苦八苦し、俺が大嫌いだった上司が、本社の“統括部署”に食い込んだが、数年後、詐欺容疑で捕まった…。


そんな所までは何となく耳に入っていたのだが。


まだ倒産したと分からない。


事業内容、人員がコロコロ変わる会社であり、本社ごと東京かどこかに移転し、全く別事業をしている可能性もある。

事実、俺の退社間際は飲食事業を展開しようとしていて、浜松にもその店舗が出来たりした。(数年後に閉店…)


今、調べている。


俺のいた、この会社はいわゆる“ブラック企業”だった。当時はそう言われてはおらず、よく『名ばかり管理職』と言われていた。

確かに給料は低く、休みはほとんど無く、常に『売上』を求められた…。


だが、俺は“ブラック企業”自体には、それほど嫌悪感は無い。そもそも『ブラック』というのは個人個人の印象に寄る。

ある人からしたら“ブラック”だが、別の人間からは“ホワイト”であるかもしれない。一概には言えないのではないか。


そんな“ブラック企業”の倫理は常に分かりやすい。

“お金第一主義”だ。


稼いだ人間が偉い。

利益を出した人間が偉い。

お金を得るためには、いかなる犠牲も仕方ない。

お金をくれる“お客様”は、とても大事だ。


…と、これが基本理念だ。

この理念の為、多くの人間が追い込まれ、軋轢が生まれ、争い、いがみ合い、退職したり、させられたりした。


それは別に良い。

それを選択したのは、自分であり、『知らなかった❗』のも自分の責任だ。


だから、俺はブラック企業を“ブラック”だと分かって入るのなら、それはその人間の責任だと思う。


しかし、そうした人間の“遣り甲斐”や“働き”を“元手”に自らが儲かろうとする“ずる賢い腰抜け”は大嫌いだ。


“お金第一主義”は言い換えたら、“お客様第一主義”になる。


お客様が第一だから、我々社員は常に働かないといけない。雁原ないといけない。


そんな“当たり前の建前”を振るって、利用しようとする連中だ。


ソイツらは言う。

「辞めたいなら、辞めな。別に構わないさ。…だが、お前はチャンスを失ったんだよ…」


頭に来るが、こうした奴が俺のいたその会社にはよくいた。


コイツらは、建前が大好きだ。

理想や大きな目標を目指す、目指させるのが大好きだ。

何故なら、それを達成したいのなら、『俺(ら)の言うことを聞けよな?』となるからだ。

 

 

 


数年前、とあるテレビ番組で、“今どき”のベンチャー社長の特集を見た。


彼は、いわゆる“居抜き店舗”を広げ、業界内の“風雲児”として注目されていた。


その社長は言った。

「年商一億なんて簡単なんですよ。物凄く儲かる居酒屋を3店舗くらい作ったら、簡単にいきますよ~」

 

俺はこれに納得した。

というのも、俺のいた会社のエリア(中部)も支店が十数店あったが、儲かっていたのは、1店舗のみ。“そこそこ”が数店舗であり、数多くの店が売上目標に到達していなかったからだ。


だから、『物凄く儲かる店を3店舗…』というのは分かった。


だか、同時にそれが如何に難しいのかも、よくわかる。

その社長の事業とは、別事業だったが、そんな繁盛店はなかなか作れない。

立地、客の流れ、商材…。運もある。

かなり難しい。

難しいから、皆、苦労しているのだ。


それを「簡単♪」と言い放つ姿勢…。


俺はこの社長に“ブラック”な気配を濃厚に感じた。

  

とある『有望な若者をスカウトする企画』で、この社長は「月々120万は儲けたい」という若者に「小せい目標だな(笑)」と小馬鹿にした。

 

『月々120万儲けたい』は小さな目標だろうか?


その社長からしたら、小さな目標なのだろう。

すぐに達成できる(した)目標かもしれない。


だが、別に良いではないか?

その小さな目標をクリアしてから、もっと大きな目標を目指せば良い。


だが、その社長からしたら、それでは困る😥のだろう。

『年商一億の店は簡単』と言い放つその社長からしたら、社員にはもっと大きな目標を目指し、その為に粉骨砕身、働いてもらわないといけない、からだ。 

 

大きな夢を持つ事を“是とする”社長は、それを得て、儲けようとする“ブラック社長”だ。

 

実際、その社長はネットなどで『あの会社はブラック』『綺麗事だらけのクソ野郎』で叩かれていた。🔥🔥🔥

 

だが、社長は「チャンスを掴め!」と宣う。

 

まさに、ブラック企業だ。


大きな夢や希望を持つ事は、悪くない。

誰もが夢見て、憧れる大金持ちを目指すの良い。

お金を稼ぐのは、悪い事では無い。


だが、その目標は自分の勝手だ。


何故、他人に小馬鹿にされないといけないのか?

“小さな夢”を見たらダメなのか?

他人の夢を笑う資格は誰にも無いはずだ。

 

その人が笑うのは、他人の夢が自分のではないからだ。

他人を自分の“道具”としか考えていない腰抜けだ。

大きな夢を建前に、他人を支配しようという卑劣な人間だ。

 

俺はブラック企業は認めるが、それを利用して、自分の思い通りにしようとする人間を許せない。

ブラックならブラックで良いだろ?

夢?

お金👛が欲しいだけだろ?

 

そう正直に言えよ、腰抜け!

 

俺はその社長の言う綺麗事が大嫌いで、夢、野望が馬鹿馬鹿しく感じられた。

 

だが、その社長が儲かっていたのは事実。

 

そこがまた腹が立っていた💢💢💢

 

 

それから数年…。


その社長の会社は倒産した。

コロナで売上が激減し、店舗が次々と閉店したらしい。


“大きな夢”はどうした?

“一億円”なんて簡単なのでは?

 

ブラックなら、ブラックを突き抜けて見ろよ。

倒産した時点でコイツは敗者だ。

 

夢はもう無いんだよ…。🙏🙏💦