鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

ヒモ男、身なり良し。


昔、いわゆる“ヒモ”という男性に会った事がある。

 

交際している独り暮らしの彼女の家に転がり込み、いつも昼までゴロゴロ。

彼女(OL)が働きに出ている間に、前日その彼女からもらった数千円でパチスロ

彼女が帰宅するまでに、掃除、洗濯、夕飯の支度を済ませる…という生活をしていた。

 

「それで問題無かったよ」とそのヒモさん(?)は言っていた。

…俺じゃないよ)

 

だが、さすがに彼女も呆れたのか、「働いて!」と言われ、近所のチェーン系居酒屋🏮で夕方🌇からバイトを始めた。

 

そして、1ヶ月後。

店に来た“ガラの悪いお客”と揉めて、クビ。

元の“ヒモ”に戻ったらしい。

俺と出会ったのはこの頃だ。

 

「俺、実は、“ヒモ”なんだよね」

「えっ! そうなんすか?」

「彼女の家でダラダラしてんだよなー」

「働かないと、何か言われんじゃないっすか?」

「…そうでも無いよ(笑)」

 

そんな感じだった。

元々はデザイン関係の仕事をしていて、本人は画家、イラストレーター、似顔絵作家と名乗っていて、実際それで“食べて”いた時もあったようだ。

 

そして、そのヒモ男は格好良かった。

“キメている”というわけではなかったが、スタイルが良く、服のセンスも(たぶん)良く、何だか“クリエイティブ感”があるのだ。(彼女のお金?)

 

本人は飄々としている感じなのだが、いかにも『何かやってますよ』という“期待勘(?)”があった。

要するに、モテそう✨👗👠、なのだ。

 

よく考えてみたら、“ヒモ”に外見は重要だ。

身なりが悪く、格好悪いヒモに彼女だったとしてもお金を出そうと思うか?

見栄え良く、“イカした”カレだから、お金を出そうとと思うのは、当然の心理だ。

 

ヒモはそれをよく分かっていたのだろう。

いまさら思うと納得だ。 

「それで問題無かったよ」というのは、そのヒモが彼女の“希望”に叶っていたからだろう。

ヒモとして、“適合”していて、それがその時の彼女には負担になってはいなかったのだろう。

 

それならば、それで良かったのかもしれない。

 

その後、そのヒモの男性とは会っていない。

どうしているのかは、分からない。幸せなのだろうか?

 

ヒモにも“資格”のようなものがあるのだな、と思った。