飲み会🍻の話(3/17 丸投げ)で思い出した事がある。
大学時代の友人に“九ちゃん”(あだ名)という男がいた。俺と同学部で、サッカー系のサークルに所属していた。
その九ちゃんが三年生になったある日、非常に怒っていた💢
「どうしたの?」と俺が尋ねると、所属するサークルで揉め事があった、という。
それは…。
九ちゃんのサークルでは、三年生になると、同学年、皆が揃って“レギュラー”になる、らしい。
というのも、単なるサッカー好きが集まった愛好家サークルなので、正式な大会があるわけではなく、三年生の最初から夏休み明の9月まで、三年生はレギュラーとして、練習試合などに優先的に出場し、引退までサッカーを思う存分楽しませる、という事を念頭にそんなシステムが採用されていたようだ。
その代わりに、二年生がサークル内外の細々とした用事を行うのが“通例”になっていた。
九ちゃんが三年生になった年の5月。
そのサークルでは、毎年GWの近辺で学内の別のサッカーサークルと練習試合をするのが、例年のイベントになっていた。
他のサークルと日程などを合わせるのは、後輩の役目であった。
だが、九ちゃんのサークルの後輩は、集まりで「5月◯日に、あのサークルと練習試合しようと思ってなかったまーす」と言ったきり、何の連絡もしてこない。
(…試合、どうなった?)と九ちゃんが心配になってきた頃、その試合相手のサークルの同級生から「今年は何でやらないの?」と聞かれた。
九ちゃんが驚くと、何と九ちゃんのサークルから「今年は中止にしたい」と申し入れがあったと言われた。
驚いた九ちゃんは、慌てて後輩に質した。「何で中止するんだ?」と。
すると後輩は「…いや、向こうから断ってきたんすよ💢」と反論した。
話を聞くと、後輩はサークル内で日程を決め、それを相手サークルに伝えた。
すると、相手からは「その日程は人が集まらないから無理だ」と言われたという。
それで、練習試合は中止になったらしい。
九ちゃんは怒った💢💢💢
そんな風に日程が合わないのは毎年の事だった。そこから話し合い、互いに妥協などをして日程を定めるのが基本である。
後輩らは全くそうした交渉をしていないのだ。
九ちゃんはそこを指摘した。
すると、後輩は逆に怒り出し、「だって、向こうが無理って言ってきたから、しかたないでしょ?💢」と九ちゃんに抗弁した。
九ちゃんは「そこはもっと向こうと話し合えよ💢」と言うと、後輩はきょとんとした顔になり、「え? 向こうが『無理』って言ってんですよ? 僕らが向こうに“合わさないと”いけないんすか? そりゃ酷いっすよ?」
九ちゃんは諭した。
「そうじゃないだろ? 向こうにもある程度“折れて”もらうしかないだろ💢 そこをもっと話し合えや。…いつもはそうしてんだよ💢」
すると、後輩は…、
「そんなに向こうに無理言えないっすよ…。それはもっと酷いっしょ?」
と言い、まるで九ちゃんを「無謀な事ばかり押し付ける先輩」のような印象を付け、さらには「そんなにその練習試合、大事っすか? そんなら自分で話し合ったら良いんじゃないっすか?」と通例を無視するような事を言ってきたらしい。
九ちゃんは当然、カチン💢ときたが、確かに後輩の言う通りとも思い、相手サークルのリーダーと話しを付け、練習試合は5月の後半に行われる事になった。
だが、九ちゃんの怒り💢は収まらない。
「…全く、あの馬鹿(後輩)💢、舐めやがって」と俺に愚痴っていた。
俺もどちらかと言えば、九ちゃん側に同情してしまうが、気になる事があった。
何故、その後輩は相手サークルと“交渉”が不調に終わり、練習試合が無理になった時点で九ちゃんに“頼らない”のだろうか?
「九さーん、実は例の試合、日程が合わなくて…」とか、「すいません。日程の調整が進まなくて」と相談や報告すれば、例え“通例”だろうと、九ちゃんはどうにかしたのではないか?
相手と交渉出来てもいないが、九ちゃんとも“交渉”していない。
何故なのか?
元からこの後輩は九ちゃんの事があまり好きではなかった可能性がある。
相手サークルを含め、交渉するという事自体に不満を持っていたのかもしれない。
ムカつく先輩(九ちゃん)に「頼みます、先輩」「上手くできません、先輩」と言うことができなかったのだ。
それは普段の九ちゃんの後輩への態度に問題がありそうだが、それでも必要な事は言わないといけない。
顔を見たくない先輩(九ちゃん?)なら、尚更だ。
何故、そんな交渉(?)さえ出来ない。
「すいません」「ゴメンなさい」「ちょっと良いですか?」と尋ねて謝り、お願いしたらそれで事態は好転していたはずだ。
だが、九ちゃんとこの後輩の揉め事は、その後も続く…(飲み会🍻の話は後半で)