黒田官兵衛は詐欺師だった? 秀吉の天下取り貢献後の冷や飯暮らし(日経ビジネス) https://news.yahoo.co.jp/articles/7a0c073b5af7ce5c0b7dae74d6e6b6339183b088
黒田官兵衛が好きな有名人は結構いる。
以前、大河ドラマ『軍師官兵衛』(岡田准一主演)にもなって、日本人はこうした“成り上がり”した歴史上の人物が好きだ。
俺も嫌いじゃない。
司馬遼太郎先生の『播磨灘物語』読んだ時は、艱難辛苦を越えて信長、秀吉、家康と渡り合う(従う)“勝負師”的な生き方に興味が湧いた。
しかし、それは“己を尊大”に思いたい“理想家”では?
この記事とは少し違うが、坂口安吾の『二流の人』を知っているか?
秀吉、家康、石田三成という権力者に対する黒田官兵衛を、彼らとの関係性を利用して、ただただ自己権顕欲の強い野心児(俺にはいわゆる“中二病”に思えた)で、勢いで天下獲ろうとしたが、失敗する残念な人物として描いている歴史小説だ。
黒田官兵衛を『成り上がりたくて、有名ななりたくて、自分を大きく思われたくて、そして自分ではそう思っていて、結局は「二流」で終わる人』として描かれた、少し毛色の違う歴史小説。
話も秀吉の小田原攻めから始まる。
“中間管理職”的な部分から始まるのも面白い。
よくある『戦略家で、先見性があり、上司(小寺氏)に恵まれない悲運の武将』という官兵衛を少し小馬鹿に滑稽に描いているのが、面白い。また哀しい。
詐欺師と言えば、詐欺師?
こうした世の中の“定見”を変える話は、新しい視点があるから、面白い。