派遣の話を書いていく前に、もう一つ、俺なりに『働くという理由』と思える記憶がある。
これも学生時代の事だ。
大阪で独り暮らしをしていた俺は当然、貧乏学生。常にバイトしていて、金💴が足りなくなると、短期バイトなどして凌いでいた。甲子園で焼きそば売り子のバイトとかしたはなぁ。
(40を越えたおじさんになってもそんな生活するとは思っていなかったが…)
その一方で全くバイトなどしない学生(仲間)もいた。
自宅生だったり、実家に余裕があり仕送り💴だけで生活できていた奴もいたのだ。
そんなタイプの、“とある先輩”の一人に尋ねた事がある。
「先輩、月の小遣いって、どんなもんすか?」と問うと、その先輩は「通学定期は別で、3万円ぐらいやなー」と答えた。
少し計算してみた。
学校に来て、最低でも昼食代として500円ほど掛かるとして、『22日×500円=約11000円』となり、残る二万円弱が先輩の“自由に使える金💴”になる、と俺は計算した。
実際は毎日通学するわけでもないし、昼食を安く済ませたりできるので、手元に余る金は多くなるだろう。
俺はそれを聞いて、少し羨ましかった。
というのも、俺が1ヶ月バイトして、生活を切り詰めて、手元に残る金💴は二万円ほど。そこから学校での昼食代などを抜くと、1ヶ月に、自由に使える資金💴は一万円程しかなかった。☹️
まあ、そんなもんでよくデート👩❤️👩🍴したり、仲間と酒🍶🍻なんか飲んでいたなあ、と今からすると思ってしまうが、当時はどうにかしていたし、月末ピンチの時は短期バイトとかしていた。(まさか40過ぎて日雇いとかするようになるとは思いもしてあいなかったが…)
そんな俺からすると、月々二万💴の“余剰”があり、食事や風呂まであるその先輩が少し羨ましかった。
…だが、その羨望は『少し』である。
というのも、そうして『働かなくても、どうにかなっている人たち』は、俺には“カッコ悪く”見えたからだ。
別にバイトしていることを自慢したり、独り暮らししていることを誇ったりはしなかったが、“与えられた環境に甘んじているだけ”としか思えなかったのだ。(悪くはないけど)
本人らにもそうした意識はあったのでは?
事実、その先輩もよく「何か良いバイト、あらへんか?」なんて、働く気もないくせに俺に尋ねたりしてきた。
俺は内心で、この先輩を小馬鹿にしていた。
何故なら、その人が働かなくても(バイトしなくても)どうにかなるという状況で“あえて”仕事(バイト)をしたがっていたのを知っていたからだ。
つまりそれは“ポーズ”なのだ。
周囲の人間(俺などに)が働いているのを見て、『働いて収入を得る』より『働いている』という“ポーズ”を欲しがったのだ。
たまに俺達が「あー、今日もバイトだよ💦」とか「昨日、バイトでさ…」なんて愚痴っているを見て、その先輩は、自分もそんな会話に加わりたかったのではないか。
そして、何もしていない己が恥ずかしく、『“とりあえず”バイトしたい』と言ってみたいだけ、なのだと分かった。
もっと言えば、普段のその先輩の態度などからして、アルバイトには“不向き”としか思えなかった。
(…事実、上手く行かなかった💦)
その先輩を見て、俺は思った。
『人は“外観(ポーズ)を理由に、働く』である。
金銭の為というのが、その頃(今も?)の俺の働く理由だ。
他人からどう思われるのかは、二の次だ。
働いて(バイト)、金銭を得るのが目標。
しかし、他人の中には「働いている」という“状態”が欲しい、という人間もいる。
思えば、労働は人間の基本的な行動だ。
「働いていません🥴🥴🥴」などという成人がいたら、どこか“変わった目”で見てしまうのは事実。
だから、働く。
働くことは見映えが良いのだ。
だから…、
“格好良い仕事”
“賃金の良さそうな仕事”(高給取りに見える仕事)
“憧れの仕事”
人はそんな理由で働こうと思うらしい。
『出来る・出来ない』ではない。見栄えだ。
“新しい仕事”を探している今、俺はあの先輩とそんな事を思い出す(その後の悲劇も)…。
俺は、働くことにこだわったり、他人からの目を気にした事はない。
病気(脳腫瘍)になった事をこだわったり、人の目を気にしたりして、上手くいかないのはあった。
だが、基本『働けたら良し』と思っている。
だが、それでは“収まらない”人もいる。その先輩のように。
そうした人は間違っているか?
40を越えて、いろんなところでコキ使われてきた俺には、馬鹿馬鹿しく思えるが、働く理由の一つとして、悪くないと思う。
“外観”が気になって動けない(交渉できない)というなら、ダメだと思うが、『“働く”という行為が働く理由』ならまだマシだろ?
仕事に拘って、拘って、働いているのは、個人の勝手だ。俺もそんな、ところがある。
なら、俺ももっと思いっきりこだわってみるか?
でもなぁ。
迷っている。
またヤケ酒🍶が増えそうだけど…。
そんな事を、ここ最近、“仕事関係”で出会った人と話してみよいかな?、思ったりしている…。