鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

派遣録⑥ 宅配寿司屋が問う“夢”とは?

地元に戻った俺の再就職活動はあまり芳しくなかった…。(05~06年頃)

前職のブラック企業😈の影響からか、俺は“待遇の良い”会社を選り好みしたり、“同級生社長”の林(仮名)の騒動を聞いての影響もあったやもしれない…。


そんな中、入社したのが“あの”求人誌編集社だった。

アルバイト採用であり、俺の気持ちの半分は(…他にもっと良い正社員採用があれば)とか(…資格を生かした仕事がしたい)という“下心”があり、初めは(ここのアルバイトなら、長くできそうだな…)とも思っていた。

(まさか、その後にここの社員になるとは)


※この会社については書きたいことが山程(愚痴?)があるので、また追々…。


だが、アルバイトのみでは金💴の無い俺は、始めていた日雇い(グッ○ウイル)の仕事を拡大し、少し勤務する日を増やした。

それで俺がよく働いたのが…、


宅配寿司🍣

宅 配ピザ🍕

倉庫でのピッキング📦️


であり、この3つは週1,2で日雇いをしていた。

 


その『宅配寿司🍣』での話。


俺は1店舗だけではなく、浜松市磐田市の複数の店で働いていた。

この宅配寿司会社は全国チェーンの有名店らしいが、人の出入りが激しいらしく、いろいろな人間がいて面白かったし、たまに揉めたなぁ(笑)


浜松市内の店に日雇いで入った時の事。(市内には複数店があり、俺は全て勤務した事がある)


そこの店長は年配の男性🧓だった。

入った初日の午後。その店長か俺に尋ねてきた。

 

長「キミ、普段は何してんの?」

俺「…求人誌の会社でバイトしてますけど?」

長「バイト? …それで大丈夫か?」

俺「…はぁ。ま、当面は大丈夫なようにしてますけど?」

長「将来は? いつまでもバイトじゃ、厳しいだろ?」


いきなりお説教みたいな事を言ってきたのだ。

こういう“説教おじさん🧓”はどこにでもいた。あしらいかたは心得ていた。


俺「ま、今のバイト先(求人誌)で正社員採用されるように頑張りますよ…」

長「…で、どうするの?」

俺「…はあ?」

長「だから、どうするの?」

俺「…はあ?」


この店長🧓、何故か「どうするの?」を連発するのだ。適当に対応しようとしていた俺にしつこく聞いてきた。

ちなみにこの時点では俺は求人誌の会社に入ろうという意思はなく、まだ模索中というのが本音だったが、おじさん🧓がうるさそうなので、黙っておいた。

「どうする?」も糞も、俺は目の前の仕事を必死にやるのみである。

そんな事を話すと、また「…で、どうするの?」と訊いてきたりする。


俺は、この“問いの連続”に対し、どう答えてたら良かったのか、今も分からない。

今なら「うるさいな、アンタ💢」と怒鳴ったりするのだが、若かった俺は苦笑い😅するだけだった。


今から思うと、店長は俺にその宅配寿司屋に入社して欲しかったのかな?、と思う。買い被りすぎか?

というか、ならば、素直にそう言えや💢


この店長は、俺から、どんな言葉を引き出したかったのか?


そして、『どうするの?』の“先”はどうなるのか?


その頃の俺は、その後いろいろあって40越えて派遣会社でコキ使われるとは思わなかった💦


『どうするの?』の“先”を、あえて言うなら『仕事を頑張ります!』『正社員になってもっと働きます!』だろうか?


俺はブラック企業😈の最初の方(入社直後)で、部長と面談したことを思い出したけ。


そのブラック会社部長、杉山(仮名)は、俺に最初、「キミの夢は何だ?」と尋ねてきた。

いきなり「夢」と訊かれ、俺は戸惑った。

「とにかく早く仕事に慣れたいです!」と新人らしい事を言うと、杉山は何故か不機嫌になり俺に「大きい夢」を盛んに尋ねてきた。

「独立」「開業」「幹部昇格」などだった。

俺には、意味が分からなかった。

社会一年目の俺は、まずは目の前の仕事に四苦八苦していた。

それを「夢を持て」とか「夢を語れ」と言われても、まずは現実的な“目標”だろう。

 

だか、杉山(デブ)はやたらと「夢は?」と訊いてくる。

ちょうど、この宅配寿司🍣の店長の「で、どうするの?」ようだった💦

 

俺は「…いつかは、複数の現場(販売店)を任される社員になりたいっす」とおざなりな答えを出した気がする。

 

何故、杉山(デブ)ほ夢を語らせたがり、そして、🍣店長は「どうする?」と、聞きたかったのか?


何故か?

この時は分からなかったが、働き出して俺は理解した。


この会社(ブラック企業)はとにかくキツい。休みは無いし、勤務時間は長い(名ばかり店長)。そして、社内の人間はバイトも含めてキツい奴らばかり…。

同期は半年で半分以上が辞めていった。


で、そんな時、杉山(デブ)は“夢”を引き合いに出すのだ。

「キミはそんな夢があるんだろ? その夢の為に今、何をすべきなんだ?」と言ってくる。

 

つまり『頑張るのはキミ自身の為』『「夢の為に頑張る」と言ったのは、キミ自身だろ?』と言いたいのであり、それを本人の口から言わせたのだ。“言質”といやつだ。


まるで新興宗教マインドコントロールみたいな話だ。


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『夢=自分の幸せ=その為の努力』として欲しいのだ。“やりがい”搾取といやつだ。


馬鹿馬鹿しい“理論”(ロジック)だな。まるで子供の“屁理屈”だ。

 

そこに“元値”が見えてくる。
宅配寿司🍣も、ブラック企業😈もそうしないと、働く人が居なくなるのだろう。

夢を、それも大きい夢を語ってくれないと、会社に“縛っておけない”、“会社に忠節を見せない”

“言うことを聞かない”。

それでは彼らは困るのである。


だから、俺は“夢”という言葉が好きではない。夢を持つ事は大事たが、他人が“利用”するのは間違いだろ。「夢を語れ」と聞くと、詐欺っぽく感じるし、計画性もないように感じる。


“目標”という方に好感を持つ。

それも“小さな目標”だ。

僅かでも良い。それをコツコツも続けて、やがて“大きな目標”に辿り着けば良いだろう。

その方が自身に会っている、と思う。


その時(バイト)は、日雇いしてアルバイトの日々だったが、それは別に構わなかった。

そこに留まるつもりは微塵もなかった。


宅配寿司屋🍣の冴えないおじさん🧓や、ブラック企業内でしか威張れない“腰抜け”部長(杉山デブ)の下で働くのは、俺の“夢”ではなかった。

 

また語ったところで、それはまた変わる。

他人に伝える必要あるのか?


そして、こうした奴らは、その“夢”で人を“奴隷”にするのだ。


俺は宅配寿司の店長🧓とのやり取りで、『…あの部長(デブ山)、こんな事を俺に期待したのかな?』と分かった。


俺はそれに嫌悪感を感じ、おじさん🧓を含め、コイツら(デブ山)を心底、軽蔑した。

【続く】