鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

派遣録⑪ 公正世界仮説の否定

派遣で…、特にこの日雇い派遣をしていた時期(2006年~)、思うことがあった。

 

基本的に日雇い(派遣)は人間扱いされない。

 

所詮は、その会社の“調整弁”。会社側の都合よく、働いて欲しい時に働いてくれたら良い。文句を言わず、逆らわず、ただただロボットのように働いてくれる者が喜ばれた。

それが日雇い派遣だ。(…と思う)

 

文句を言ったり、口応えして、正規の連中から嫌な顔をされた日雇いを何人も見た。(俺?)

俺も、こんな考え方(癇癪)の人間だから、初めの頃、しょっちゅう派遣先で社員らと揉めていた。

 

で、揉めると相手(派遣先)の言うことはいつも一つだ。

 

「…もうお前、来なくて良いよ💢」

 

これだ。

つまり「お前に給料💴、払わんぞ💢」だ。

もっと言えば「言う事聞かないなら、金払わんぞ」だ(…と俺は思う)

 

何様のつもりだ!💢、と思うが、悲しいかな、それが日雇い派遣だ。

 

日雇い(派遣)をしていると、こういった言葉はキツい。

何故なら、その(お金の)為に働いているからだ。

 

そんな言葉を吐かれると、いつもカチン💢としながら、思うことがある。

 

一つは、この人(派遣先の人間)の“必要”とする(欲する)労働力の“在り方”に納得できてしまうところだ。

 

俺もブラック企業にいた頃、よくアルバイトと口論した。

内心(…こっちは忙しいんだよ、言う通りに働いてくれや💢)と思っていた。

いちいち口応えしてくるバイトはうるさいし、言った通りに働いて欲しかった。 

そういう非正規を欲していた。

で、なければ「お前には給料💴は払わんぞ💢」だった。

 

これが働く現場の“現実”であり、人間の“元値”だ。

仕事なのだから、働いて給料を貰うのだから、“雇う側”の言うことを黙って聞いて欲しい。

それが出来ないなら、やはり給与💴払いたくない。

 

別に無理を言っているとは思わなかったし、俺は正社員としてアルバイトには“必要な要求”をしているだけだった。それが出来ないなら、払う給料💴はない。

 

当たり前だ。

で、しょっちゅう揉めていた。口論は常。争いはいつも。たまにアホ上司が絡んできて、余計に揉めた。

 

だから、派遣先の“バカ野郎”(正社員)が、こうした言葉を吐くには、吐くなりの理由があり、組織(会社)の人間として当然と思えた。

 

派遣先と揉めると、(…この野郎、人をバカにしやがって💢)とか(…日雇いだと思って“下”に見てやがるな💢)と思いながらも、どこか“彼らに”同情する気持ちがあった。  

 

俺もそうだったから…。

 

ちなみにブラック企業の頃の俺は、怒鳴りつけたバイトが俺の上司に“チクッて”、その上司とも揉めて、三重県の山奥の店舗に“異動”させられたりした。クソゲがっ💢

 

 

2つ目は『人は皆、平等ではない』である。

やはり“雇う側”と“雇われる側”には“差”がある。

それに、どんなに優しい上司ど、待遇が良い会社でも会社自体が“潰れたら”意味がない。

 

会社を潰さないように、働かない奴には怒る。

会社の為に働いてくれなければ、その責任は現場を任された社員に来る。

“その日限り”の日雇いには、それがない。

 

だから、当然“差”がある。

その差は仕方ない。

だから、平等では無い。

 

もし世の中で不平等な事があれば、いつか“是正”される。

“間違っている”事は必ず“訂正”される。

 

だが、社会においてそれは必ずしもそうではない。

 

俺が日雇い働いていたピッキング創庫や、宅配寿司、求人誌編集には、『人間としてどうかな?』と思える対応する“バカ”がよくいた。

日雇いだから、非正規だから、とこちらを差別してきた。威張り腐ってきた。すぐに怒る…。(クソが!)

 

頭に来るが、その人(バカ)がいないとその会社が“回らなかったり”する。そいつは必要な人間なのだ。

(…なんだ、このクソ野郎💢)は、あくまで日雇い派遣やバイトの俺から見た一方的な見方でしかない。

そのクソ野郎がいて、そこは平等なのだ。

 

社会や職場の不平等は決して是正されない。

“間違っている”、“悪”としても、それでそこは均衡がとれていたりする。

 

ならば、そんな場所からは離れるしかない。

不平等が平常的なのだ、関わらない方が良い。

働いている正規の社員は“それで良い”からだ。

(金💴が欲しい)というだけの日雇など、去れば良い。

 

『“間違っている”もの、人は、是正される。世の中は“公正”である』

という公正世界仮説は、この社会では成り立たない。

 

俺はどこか、それ(公正世界仮説か)を信じていた節がある。

学生時代から、この地元(浜松)に戻ってきた頃もそうだったのかも。

それを日雇い派遣で否定された。

“世界は公正されない”

 

公正世界仮説”は、本来、世の中で人気のある者や人に対し、その評価を不当とし、「いつかは“是正”される」と思う事である。

人はストレスを感じると、そう信じるらしい。

 

残念ながら、そんな事はない💧💧💧

 

だから、俺は派遣をしながら、常に複数の仕事(バイト)などをしている。

以前も書いたが、こんな性格だ。いつ「出ていけー!💢」などと言われかねないし、事実、シフト(出勤日)を露骨に減らされたこともある(後の話)

 

そんな時、「俺、他でも稼いでますから、別にアンタぐらいのバカに従わなくても大丈夫です😜」と言う事だ。

舐めた話だが、世の中が“公正”ではないなら、こちらがそれに“対応”するしかない。それが嫌なら俺を雇うな、である。

 

宅配寿司の社員など、本当にこちらを人間扱いしなかった。

前に書いた袋井のディスカウントスーパーのBBAなどもそうだ。

頭に来て、二度といかない、つもりがたまに行って嫌な顔されたし、宅配寿司は週2日でしっかり働いていたりした。

 

俺が派遣現場で揉めたり、口論したり、怒られてもあまり気にならないのは、この経験と、「基本、社会(会社)は平等じゃない」という思いなのかもしれない。