2012年の夏。
2回目の脳腫瘍除去手術が終わり、俺は退院し、スポーツジムで1人孤独にリハビリを続け、体調などは比較的には手術前に戻れた(言葉以外…)。
しかし、仕事は"公的社会保険事務所"を契約解除になってから、一向に見つからず、書類選考、面接で落とされまくっていた。
初めはショックだったが、前の"事務所"の"やり方"(前述)を知り、俺はここでようやく自身の"働き方"を見つめ直し始めた。(遅)
もう"事務所"に復帰する気持ちは無くなった。(今も)
どこにも、誰にも"縛られない"生き方はなかなか良かった。
…とは言え、働かないと金は手に入らない。
俺は様々なバイトや、再び日雇いに登録して働いていた。
どれも長続きしなかったが、その中でよく思う事があった。
『何故、他人は"思い込み"をするのか?』
以前、俺が冗談で「宝くじ、当たった」の言ったらそれを信じ込んだ"馬鹿"の話を書いた。
冷静になれば、分かるはずだ。
宝くじで大当たりを出した人間が、しがない倉庫で働くか?
また、俺はよく職場の"上司"などから、「鈴木君、見た目の印象と違うなぁ…」と言われる事があった。
俺の印象とは何か?
どうも俺の第一印象は『真面目で、大人しい、従順』らしい。
真面目は合っているが(?)、決して大人しくは無い。
すぐに癇癪を起こし、他人に手を出したがるどうしようも無い"馬鹿"だ。
他人に従うのも大嫌い。
自分のペースで物事が進まないと、承知が悪い、という"困った奴😖💦"だ。
だから、皆、俺の"本質"を知ると、先のように『印象、違うなぁ』と言う。
まるで"詐欺に"合ったような顔で言う(@RHYMESTER)
俺からすれば、「うるせぇ、馬鹿野郎」という話だ。
そちらが勝手に"思い込んで"おいて、"詐欺"もクソもあるか!
『コイツは俺には逆らわないな』と勝手思い込み、違うと怒る💢。
俺がアンタらに従わないのは、アンタら自身の"度量"の問題がだ。
俺が従いたくなるような人間でいとけ!
ごちゃごちゃと文句を並べる前に自分の"不徳"を恥じろ!
……しかしだ。
こんな俺でも、面接や初対面では一応、礼儀正しくする。
従順さを見せる。
雇って欲しいからだ。
だから、それを見抜けない雇用主、上司、面接官が悪いのだが、
俺が"擬態"しているのだから、"詐欺"と言えなくもない。
だが、面接や初対面で自身の本質をさらけ出す人間などいるのか?
皆、本心や本音などを隠し、"従順なふり"をする。
社会に出たら、それの繰り返しだ。
俺は礼儀など『クソ食らえ!』と思って生きている人間である。
だから面接では平気で"擬態"する。
(…それでも脳腫瘍だった事で落とされるが)
これは"悪"なのか?
これを"悪"とするなら、社会は悪魔だらけではないか?
人間の本音は分かっている。
自分(を含めるグループ)の利益、利潤が一番。
まず、自分が幸せ🍀になり、それから他人の幸せ🍀を願う。
「ワタシは御社の為に…」と高尚な言葉を吐くが、その裏は『働くから、給料くれよ!』だろう。
別におかしな話ではない。それが仕事というものも"一側面"と言える。
だが、面接や初対面の人間に
「ワタシはワガママで誰の指示にも従いたくありません。でもお金は欲しいっす!」
などと言ったら、即不採用だろう。
だが、それが皆の本音では?
あのブラック企業の部長の言っていた『性悪説』は合っていた。
人の本質は元来、悪。……悪と判断される部分から出ている。
そして、それを誰もが知っている。
それを隠して働く事を、"組織"(企業)は求める。働いている人間の本質を知りながら、自らに従順である事を求める。
本質(悪)を出した人間は、その組織には入れない。
『我慢が足らない』『社会人として失陥がある』などと評価され、排除される。
その排除した側も、その心底に"悪魔"を飼っているのに…。
おかしくないか?
本質を隠し、他人に従順である人間が喜ばれ、
本質を隠さず、自分のあるがままで生きる人間が疎まれる。
それは他人に「嘘を付き続けろ!」と言っているのに等しい。
(その割に、正直さを訴えたりする…)
そして、それが組織(会社)であり、社会なのだ。
それって、"プロレス"では?
この時期(2012年~)、プロレス(特に新日本)は復興の気配が見えてきた。
俺がハマっていたMMAは下火のままだったが。
そういう"性悪論"でプロレスを観ると、また違った風に見えてくる。
プロレスの目的は『観客が興奮する試合をする』に尽きる。
一方でプロレスは"闘い"であり、その本質は『誰が一番強いか?』である。
プロレスは"ショー"だ。
その勝敗はあらかじめ決められていて、レスラーは決まった勝敗に向け、二人(それ以上の人数)で、"演じる"。
それは闘いの範疇から逸脱している。
プロレスは競技者(レスラー)の"純粋"な強弱が勝敗に表れない。
何故なら、『本当は強い』などという価値観はプロレスのリングでは全くの無価値だからだ。
『本当は金が欲しい』『誰にも従いたくない』などという本質が組織で役に立たないのと一緒だ。
プロレスに必要なのは、観客を驚かせるアピール力。意外性のあるストーリー。人を惹き付ける魅力だ。
本当は強い?
"ガチ"なら最強?
それならば、MMAでやれ。
同じように、
金が欲しい?
誰にも従わない?
そんならここ(組織)に来るな!
…という話だ。
このプロレスと、MMA(本質)を上手く合わせて見せてくれたのがA猪木の"異種格闘技戦"だ。
(前に書いたな)
つまり、俺は組織(会社)に従う性質に欠けていたのだ…。
この頃から俺は"何か"に所属しようとする行為(求人応募)などに疑問を持つようになっていく。
金は無かったけど…。