昨夜のNHKスペシャル『未解決事件』で『帝銀事件』の再検証とそれを追っていた作家の松本清張の話を観た。(再放送?)
この戦後に起きた事件の裏に、旧日本軍の“闇”が関わっているのでは?、という話。
旧日本軍が“人体実験”の末、開発した毒薬🏴☠️が使われたのでは?、と警察はそこまで掴んでいたのに、何故か、急に犯人を画家の平山貞通を逮捕した。
捜査は、その人体実験をしていた部隊(731部隊)の元隊員に及びかけていたらしい。
(遠藤周作の『海と毒薬』を思い出した)
そこまで来て、急に“別方向”からの犯人逮捕。
松本清張は、この捜査の“方向転換”と平沢逮捕を
当時日本を占領していたGHQが裏から指図したのでは?、と調査から掴み、それをノンフィクションとして発表しようとした。
松本氏は…、
旧日本軍の防疫研究所(731部隊)が“実験し、登戸研究所が開発した毒薬のデータが欲しく、この事を表沙汰にされたくないアメリカは、
捜査に“横槍”を出し、追っていたマスコミを“丸め込んだ”らしい、とまで松本氏は睨んでいたようだ。
そして、平沢という人物を犯人とし、731部隊の関係者(幹部)の戦争犯罪は不問にされた。
世論は初めは平沢に同情的だったが、マスコミの報道で“真犯人”という印象を与えられた。(印象操作?)
『本当に平沢貞通(既に個人)は真犯人なのか?』
元部隊員が、戦後に己の存在を証明するために行ったのでは?
そんな予想をしていたらしい。
真実はともかく、これは占領期の日本の暗部が見え隠れした様な気がする事件だ。
真実はいつも限界がある。
それを、“そうであったならマズい奴ら”がいて、どうにかしようとする。
真実はいつも“不都合”だ。
こんな事件は時々ある。
俺が思い出したのは、前に東京都で起きた
『トー横のハウル』事件だ。
先日、
『トー横に娘を“殺され”』という父親の話を観た。
“トー横イン”近辺に集まる若者を先導して、自身は未成年に性的暴行。
そして、その後に拘置所で死亡💀
事件のあらましをネットから拾うと、
「トー横」と呼ばれる新宿歌舞伎町・新宿東宝ビル横のエリアには、日々行き場のない少年少女らが集まっている。そんな少年少女らにボランティアで炊き出しなどを行う、「歌舞伎町卍会」の総会長を務めていたトー横の「ハウル」こと小川雅朝被告(33)が、東京拘置所で死亡した。
小川被告は今年6月、「トー横」で知り合った16歳の少女にみだらな行為をしたとして、逮捕・起訴。それから約5カ月半後の11月14日、初公判を前に、東京拘置所の部屋で体調が急変して死亡した。警察が司法解剖したが、死因は不明だという。
この小川(通称ハウル)という男性。犯罪者だったのか?
「ショック。僕がここに迷い込んできた時に『おなかすいてる? ご飯食べた?』と声をかけてきてくれたのが始まりだった」(18歳男性)
「(小川被告の逮捕以降)しっかり取り締まる人がいない。(拘置所から)出てくるのをみんな待っていた。またハウルさん(小川被告)のおいしいご飯、食べたかった」(21歳女性)
「1人の家族みたいな感じで接してくれて、俺はすごく好き。あの人(小川被告)は心の底から子供たちを助けたかったと思う。男女関係なく助けていたし、生半可な気持ちで絶対にできない」(18歳男性)
歌舞伎町で働く男性は、小川被告の逮捕後は「統制とる人間がいなくなったから無秩序になった」と話す。
「小競り合いがあっても誰も止めない。ハウル(小川被告)がいたときは、ゴミ散らかす人がいたら『ちゃんと片付けろ!』(と注意していた)。一般的な常識がない子が増えた」(歌舞伎町で働く男性)
と、“ハウル”を慕う声があるようだ。
彼は犯罪者か?
ボランティアで若者を助けたり、話しかたり、喧嘩を仲裁していたという。
ボランティアでそこまでするか?
これは彼の善意?
もちろん、彼のこの態度、犯罪の“隠れ蓑”だった可能性も高い。『優しく頼りがいのある人間と見せかけて…』という可能性は十分にある。
俺は、ボランティアだけで、若者の喧嘩や小競り合いの仲裁するのが、少し違和感がある。
そして、何故死んだ?
自殺か?
死因不明は何故だ?
小川被告は、なぜ死に至ったのか。
遺志を引き継ぎボランティア活動を続ける「歌舞伎町卍会」元幹部の男性は、弁護士から、8月ごろの時点で「まともに受け答えができる状態ではなかった」と聞いていた。逮捕直後は「トー横」へ戻る意思が強かったが、起訴されて「帰ってくる場所はない」などと言われるうちに、次第に元気が無くなっていったと語る。
小川被告と逮捕時も交際していた女性、Yさん(21)は、弁護士を通じて、伝言をやりとりしていた。しかし弁護士は当時、しゃべっている内容がモゴモゴしていて聞き取れない、などとYさんに伝えている。原因は、処方されている薬のせいか、ストレスなのか、わからなかったそうだ。
拘置所で元気がなかった?
ストレス?
だが、この交際女性にこんな手紙を出している。
Yさんは「ボランティア活動するよりも、自分のことからちゃんとしてほしい」との思いで、小川被告へ手紙を送り始めた。いつも弁護士からの「罪を認めて反省する」という言葉のみだったが、10月の終わりに本人直筆の手紙が届いた。
「東京拘置所に移動になった、移動だ! 残りまだ裁判の結果でてないけど、もう会えると思う!! やっと会える。出た後どうしようかな。一緒に行くよな! マンスリーマンション……高田馬場に訳ありでも貸してくれるとこあるらしい! ちょっと調べてみてほしい! ここまでずっとはげましてくれたYが好きだわ。なんか車でどこかに行こう! まずそうしよう! とりあえず東京拘置所に来たって事は、もう調べることがないってこと! あとは裁判して終わり!! 愛してる」(直筆の手紙より)
こんな事、書いて自ずから死を選ぶとは思えない。
ならば病死?
ストレスで?
急過ぎないか?
罪状だけみたら、『未成年の女の子に変なことした馬鹿野郎』だが、普段の彼は“トラブルシューター”のような存在だ。慕う人間もまだいるようだ。
そこを加味すると、彼の死は何かおかしい。真実が隠されてないか?
彼(ハウル)のボランティアは“表の顔”という可能性もあるが、そこに至る過程で何かあったか?、と疑いたくなる。
“裏”がないか?
『トー横に娘を殺された』という父親の話でもあるように、ここ(トー横)にはいろんな未成年が集まってくるようだ。
“ハウル”に何があった?
“ハウル”と何があった?
“ハウル”は悪人か?
卑劣な性犯罪者か? “小さな世界の王様”か?
はたまた、理解者か?
“マニュピレーター(先導者)”か?
だが、そこに誰かの不都合な真実がないか?
『黒い闇』みたいに、調べてみたくなるな。