鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

6/28 誉められたいから…。

大学時代の友人に“ドラ川”(あだ名)という男がいた。

 

バイトがかなり忙しいようで、しょっちゅう昼寝をしていた。

昼間は仕事、夕方~深夜はバイトをしていてほとんど寝る暇が無かったようだ。

なので、よく寝ていた。

そしてよく俺たち友人に、「キツい💦」「辛い💦」と愚痴っていた。

 

「…社員が“出来ない奴”でさー、俺が働かないと店が回んないだよ💦」

「…昨日もさー、社員の奴を説教してよー」

「今日も寝てないよー💧💧💧」

 

そんなドラ川に俺は「そんなにどーしょうもない職場なら辞めたらどうだ?」と何回か提言した。

 

すると、彼は「…あのバイト先、俺がいないとダメなんだよー」と言った。

 

俺は呆れた⤵️

 

ドラ川はバイトを辞める気持ちなどサラサラ無かったのだ。

むしろ、このキツい(?)バイトを“楽しんで♥️”いたのだ。

 

『深夜まで“働いてしまう”、俺(ドラ川)』

『バイトにも関わらず、社員に“説教してしまう”、俺』

『辞めたくても、辞めたら、“現場が回らないから頑張って働く”、俺』

 

軽い“ナルシスト”な感情もあり、「キツい💦」「辛い💦」と言いながら、働いていたのだ。

ドラ川が欲しかったのは、「お前、大変だなー」という称賛と感嘆、同情の声だったのだ。

 

俺は、そんなドラ川に呆れながら、違う同情をしていた。

(…コイツ、ここまで誉めらたいのか?)

そういう気持ちが俺も分からぬわけでは無かった。

誰かに「お前、頑張ってんなー」なんて言われたいのた。

俺もそうだ。

だが、アピールするようなマネは出来ない。

ドラ川は、それを“バイト”でしていたのだ。

俺からすると、そのドラ川は非常に真面目で、仲間思いであり、素直な人物だ。

 

そんなドラ川が、誉めらたくてバイトの愚痴を吐く…。

 

称賛は人間を変えてしまう。

誰かに評価されたくなると、そんな事をしてしまう。

 

「忙しい」「キツい」「辛い💦」と言いながら、そんな自分を他人に見せて、称賛を欲している。

 

俺の言う『嫌なら辞める』が正しい考えならば、『本当は楽しくないが、誉めらたいから続ける』もアリだろう。(恥ずかしいけど。)

 

そこまでして称賛が欲しいのか。

いや、欲しいのだろう。

 

他人からの「お前、頑張ってんなー」が欲しいのだ。

 

実際、俺も称賛は欲しい。誉めて欲しい。

だが、それを露骨に欲しがるのは恥ずかしい。

だから、ドラ川がうたた寝😪💤💤するのを見て、なんとも言えない気分になっていた。

 

何故なら、ドラ川が寝ずにバイトしているのは事実だからだ。

よく昼間に寝ているのを見た。

 

ドラ川は一体何の為に働いていたのか?

お金💴だけではなく、自分が“気持ち良く”なりたい為に、ボロボロになりながら働いていたのだ。

 

その気持ちが分かるだけに、何とも複雑だった。

ドラ川からしたら、自分の体調や睡眠、収入より、誰かからの“称賛”なのだろう。

 

人は誉められたいと、自分を“殺して”しまう…