鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

氷河(期)からきた男

 

 

ハロワ(海老塚)に行き、ファミレスでワインで泥酔し孤独なバースデー を過ごした💦


で、改めて仕事の事と、最近の俺の現状を考えたのだが…。

 


 実は、俺は今の“転職”活動前から「この現場、そろそろ…」と思っていた。

 (…と書くと何だか“後出し感”があり恥ずかしいが)


 それは派遣現場のリーダー(社員)の様子が、先々月あたりからどうもおかしかったからだ。

 妙に俺を誉めたり、友好的だと思うと、突き放したり、よそよそしかったり、待遇や給料面を変更する旨を急に伝えてきたりしていた。

 


 (…何だよ?) と内心、不信感を持っていた。

 元来、こういう性格の俺は派遣現場でも社員などと折り合いが悪かった。そうした影響かな?、とも思っていた。

 

 普段の俺の態度から、“排除”したがっているのては?、と思い、(…ならば、そろそろ違う現場へ変わろうかな?)と思っていたが、そこでコロナに感染した。


 自宅療養中、ネットをよく観ていて、その社員の態度の理由が分かった…。(ような気がした)


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 派遣社員の『三年縛り』だ。


 国の方針で『三年以上、同じ現場職種で働いた派遣社員は、正規採用、若しくはそれと同一の待遇、賃金にしなければならない』となっている。


 つまり、三年勤続すると、“正社員になれる”のである。同一労働同一賃金というやつだ。

 


 だが、企業からしたら、これは“迷惑”だ。

 安い賃金で働いてくれる派遣を、給料を高くして、辞めさせにくい正社員にはしたくない。

 派遣(社員)は企業からすると、とても便利だ。

 格安で働いてくれて、会社の状況により“調整”できる。 

 

 企業側は、正規社員採用などしなくないのだ。


 俺の場合、要するに、今の現場の派遣元(派遣会社)は俺にこの現場にはもう居て欲しくない。

 正社員並の待遇、給与にしなくてはいけなくなるからだ。

 リーダー(社員)はそれが分かり、俺に微妙な態度を取っていたのだろう。

 

 ようやく理解した。

 


 頭に来る💢ところだが、社会保険機構に在籍していた俺からすると、そうした“企業の論理”は珍しい事には思えない。組織を維持するのが、その組織に在籍する人間が組織の事を考えて行動するのは、当たり前だ。派遣など会社からしたら、“すげ替え”の出来る“駒”だ。


 …自分で書いていて虚しいが、それがこの社会の側面の一つだ、と思う。

 

 だが、いつからこんな風になったのか?

 長く非正規で働いてきた俺は思う。

 「昔は良かった」などと言う程、良かった時代を知らない。終身雇用や正社員待遇を礼賛する事はない。(羨ましいが…)


 自宅療養中、ネットを眺めていたら、『竹中平蔵格差社会を創出させた“戦犯”だ』とか『ケケ中は自分に有利な法律を作り、自身はパソナ(の取締役)で大儲け💢』という動画や記事を読んだ。(ちなみにネット中では竹中氏はケケ中と打たないとダメらしい…)


 俺が大学を卒業する時、世の中は就職氷河期 と言われた。周囲も皆、苦労していた。

 俺は運良く就職できたが、それは真っ黒な“ブラック企業”(当時はそう言わなかったが…)であり、“名ばかり管理職で”ボロクソにコキ使われ、2年弱で辞めてしまった。

 そこから地元浜松で“非正規暮らし”だ。

 (社員になった事もあったが…)


 非正規の増大は、小泉政権下でケケ中が“推進”したものであり、企業に“切りやすく”、“低賃金で働く派遣”という労働者階級を増やした。

 不景気だから、人件費(給料)をあまり払いたくない企業側はこれを大いに利用した。


 結果、さらなる低所得者層を作り出し、彼ら(俺?)は待遇も低い中、働いても金💴は貯まらず、貧困層を増大させた…というのが、ネット等の氷河期、ケケ中批判、貧困増大の解説だ。


 俺はこの就職氷河期にモロに当たっている。

 “名ばかり管理職”などしたくなかった💦

 だが、それしか仕事がなく、辞めたら“派遣落ち”して貧しくなった。

 

 では、あのケケ中の“チビデブ”(失礼)が全て悪いのか?


 俺はそうとは思えないのだ


 俺は非正規は日雇い、期間、契約と様々やったが、一概に「非正規を増やした政治家が悪い」とは思えない。

 日雇いや契約社員などに馴染んでいたり、都合が良かったり、その働き方を求めていた人間を少なからず見た。派遣という働きが合っていた人間も確かにいた。

 …もちろん、“泣く泣く”というタイプの人間も多かったが。


 俺は、派遣、契約社員等の非正規=悪、とは思えない

 


 要は選択の問題ではないのだろうか?

 “非正規”という働き方を撰ぶか、否か、ではないか?

 


 もし非正規の給与待遇が悪い、というなら、最初から『非正規の賃金や待遇は正規社員並にしなければらない』という法律を作るべきだ。

 だが、そんな事したら、会社側は大変だ。そんな社会主義みたいな事をしたら会社が人件費で持たない。

 

 不景気→人件費を削減→就職氷河期→さらに削減したい→人員は待遇のかからない派遣を増やそう。


 この流れの中にある『さらに(人件費を)削減したい』という際に、「それならば…」とケケ中が考え、推進したのが“派遣労働者”ではないか?


 ケケ中は世の中の流れを見て、“後から提案”しただけで、派遣の立案者ではない。そこまでの事はしていない。言わば“小物、“腰抜け”。(竹中批判じゃないよ)

 就職氷河期の様子を見て、企業に即した提案をしただけ。

 

 その後、ケケ中は派遣大手のパソナに入ったが、それも己の導いた状況に“合わせた”だけ。日雇い労働は肉体作業などの現場で利用され、パソナは事務等がメインだから、直に恩恵は受けなかったが、“派遣労働者”というシステムが、人件費を押さえたい企業と、氷河期で仕事に就けない若者を結んだの事実だろ。

 ケケ中は利用者に過ぎない。

 学者など、そんなもんだろ?


 ならば、派遣で働く俺はどうなのか?

 正社員の好待遇は羨ましい。

 年2回の賞与(ボーナス)も欲しい。

 なにより、安定が欲しい。ずっと働ける”仕事が欲しい。


 だが、その一方でそうした仕事などそうそうない。パワハラ、低賃金、キツいノルマ…。

 ならば、待遇は良くなく、給料も低いが、いつでも辞められる派遣の方が自由か?

 

 そう考えてもおかしくない。

 だから派遣を選ぶ。

 そして、三年経てば正規並みに…。


 それを企業側が嫌がる。やはり人件費は抑えたい。“余計”な経費は払いたくない。派遣は派遣のままであれ…。

 

 で、今回みたいな流れになる。

 

 これはケケ中のせいではないのでは?

  経済学者が経営者側に有利な法律を、“良かれと思って”作り、その“穴”の部分を経営者(企業)が突いてきただけ。三年勤続される前に切る。


 さらに言えば、ケケ中氏は、就職氷河期世代や貧困な者に“それでも働ける道筋”を作っただけ。

 企業は「無理なものは無理」「もっと儲けたい」という基本姿勢を保っただけだ。


 …なんだか就職氷河期を連呼すると、甘えているみたいで嫌だな。

 被害者ぶりたくない。


 でも、あの時は苦しかった。

  それでもお金💴は欲しい。

 仕事がしたい。働きたい。

 ならば、非正規でも良いかな?


 これが“氷河期”から続く“ループ”だ。

 俺はどちらかと言えば、この派遣ループに“合っている方だ”と思っていたが、安定を求めると違うようだ。


 あの就職氷河期、みんな苦労していた。

 好きな仕事に就けたものなどいるだろうか?

 待遇に満足できる会社に入れた者がいたか?

 選択肢は他にあったか?

 派遣のループに飲み込まれていないか?

 ケケ中を恨んでいる奴はいないか?


 たまに「氷河期なんて関係無い。実力が無かっただけだろ?」 という意見も聞く。


 その通りだ。

 

 たが、“氷河期”でも生きていかなくてはならない。何としても…。

 で、また俺は非正規?


 これを抜け出したい。賞与くれよ。人並みの収入を稼ぎたい!


 就職氷河期で検索していたら就職氷河期世代支援 35-54」というHPを見つけた。


 “氷河期”を利用したくないなぁ。

 今まで気にしてなかったし…。

 支援されなくても、俺はいける?

 でも、またループか?

 ケケ中の思い通りか?


 利用してみる、俺は“氷河期”から来たし…。

 “氷河(期)”を利用してみるか?