鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

プロレス心理学106 失望の悪役(ヒール)

 最近ネットで、ホリエモンこと、堀江貴史氏が、「テレビ出演はもうしない」という主旨のコメントをTwitterでした記事を読んだ。

 理由は、「アホなコメンテーター(杉村大蔵)などと話しているとイライラする」「悪役(ヒール)にされるのが嫌」らしい。

 これを読んで少しガッカリした。

 何故なら、ホリエモンこそ悪役(ヒール)が似合うからだ。

 ホリエモンの意見は、納得できたり、腑に落ちたりする部分もあるが、かなり極端だったり、鋭かったり、個人的だったり、独り善がりだったりする。発言の度に炎上するのは、その為だろう。


 社会はホリエモンを“悪”にしたい。



 『偉そうな金持ちのデブ』

 『自分勝手な子供染みた人間』

 『何でもお金で換算する利己主義な人』

 そんな風に“したい”し、そんな彼を攻撃(炎上)する事を望む。

 何故か?

 興奮(ヒート)するからだ。

 少し悪く言えば、“面白い”からだ。

 人々が興奮し、面白がるから、ホリエモンの発言を分析し、考えてみたりする。

 ホリエモンが“悪”だから、そうなる。


 だが、よく考えて見たら、それは堀江貴文という一個人の個人的な“考え”に過ぎない。

 「そういう考え方の人間もいるよね?」という程度の話である。

 だが、それがあのデブ(…失礼)から発せられるとどうも癪に障る。頭に来るのだ。

 そして、思わず言いたくなる。「何言ってんだ、バカ野郎。お前が悪い!」

 そして、そんなホリエモンの言っている事を否定したいから、ついつい話を聞いて調べてしまう。

 ホリエモンは悪だ。

 社会の悪を担ってくれていた。


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 それは悪役(ヒール)だ。

 ヒール(悪役)は必ず社会に必要は存在だった。悪役がいるから、人々は深く考えたりする。悪役がいなかったら、考えないし、言われた事を唯々諾々と受け入れる非常に機械的な人間にならないか?

 

 ただ流されている情報などに「そりゃ、おかしいだろ? 俺は違う!」と持論を展開する。自分の考えを押し付けようとする。上から諭す。

 そんな人間は嫌われて然りなのだが、嫌われるから、考えるのだ。

 

 堀江貴文自身もその事には気付いているだろう。

 だから、それを踏まえて「悪役になるのは、嫌だ」と言ったのでは?

 つまり、『俺がその“役”をやるのは勘弁してくれよ…』である。

 これに、俺は少しガッカリした。


 その一方で、もう一人ガッカリした人物がいる。

 狩野英孝の六股騒動で話題になり、最近離婚した加藤紗里だ。

 去年、不動産会社の社長と電撃結婚

 そして、大金を使わせて、最近、電撃離婚。テレビで、「サリ、悪くないもん」と言っていたのを見た。結婚した理由はズバリ、「お金👛だ!」というインタビュー記事も見た。

 さらに、妊娠を発表。

「お金より大事なものができたかも?」などと言っているらしい。


 このホリエモン加藤紗里には“共通点”が何個かあると思える。


 まず二人とも、テレビ出演において、“悪役(ヒール)である”という点だ。


 ホリエモンの意見はかなり批判される。時には彼個人が攻撃されたりする。

 だが、それが考えの“端緒”になっているのも事実だし、それなりに納得できる意見(ベーシックインカムなど)もあったりする。

 だが、嫌われて炎上する🔥

 よく考えてみたら、それなりに考える価値のある意見や考え方なのだが、それがホリエモンの口から出ると、どうも腹立たしく聞こえしまう。ついつい、「うるせぇ、デブ!」と言いたくなるのだ。


 だから彼は悪役(ヒール)だ。観客の憎悪と癇癪を浴びる悪役レスラー(と一緒)だ。


 加藤紗里も同じ(だと思う…)。

 金持ちと結婚して、その金を散々使わせた挙げ句、『もうお金無いなら別れる』

 批判されたら、『私は悪くない』と言い張る。

 とんでもない女だが、そんな彼女を『芸能界の“タイガー・ジェット・シン”(悪役レスラー)だ』と評した人がいた。

 シンはまぎれもなく悪役レスラーだ。

 カナダ生まれの二流レスラーが、新日本プロレスに来て、凶悪なインド人レスラーに変わり、リング内外でアントニオ猪木を痛め付け、観客の憎悪と怒りを浴びて、盛り上げた。


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加藤紗里を「バカな女」「自分勝手」「金の亡者」と罵るのは非常に簡単で分かりやすい。

 何故なら、彼女は本当に愚かで自分勝手で、金しか興味が無い、下らない女性だからだ。

 間違いなく“悪”だ。

 彼女を“叩くと”、まるで自分が正しい者のような錯覚を得る事ができる。


 プロレスに重要なのは、間違いなく悪役(ヒール)だ。彼らが残虐で卑劣で、姑息で狂暴であればあるほどプロレスは盛り上がる。

 リングで酷い事をしている悪役は“悪”で、そんな悪役に罵詈雑言を浴びせる自らは“善”である。

 そういう“図式”(アングル)で観る以上、ホリエモン加藤紗里は間違いなく悪役(ヒール)だ。


 そして、二人ともその“悪役”(ヒール)を降りようとしている。


 ホリエモンは「もう悪役はしたくない」と言い、加藤紗里は「お金より大事なものが出来た」という。


 互いに言えるのは、別にこちらから「“悪役”(ヒール)としてメディアに出てくれないか?」とお願いしたわけではない事だ。

 他人を見下して話すホリエモン

 他人をお金としか見ない加藤紗里

 互いに、そういう“志向”の人間であり、それをメディアが勝手に取り上げているだけだ。(当人らはそこも計算済みっぽいが…)

 だから、ホリエモンもように「悪役、辞めたい」と言っても止める権利は誰にも無い。

 そして、加藤紗里の妊娠と意識の変化も、本人の勝手だ。批判できない。


 互いに“Social conformity assessment”(社会的適合評価)から見たら、それは『妥当』なのだ。

 誰もが、彼らの行動を否定できない。

 社会的には間違っていないからだ。


 だから、俺はガッカリ😖⤵️している。


 悪役(ヒール)はそうでは無いだろう💢

 他人に悪態を放ち、小馬鹿にし、利用し、憎悪と罵声を浴びるから、悪役(ヒール)は“輝く”のだ。

 …日和(ひよ)るなよ。

 

 特に加藤紗里の方はどうも“策略”の匂いがする。

 彼女は最初から自身の妊娠に気付いていたのでは?

 そして、この妊娠さえも自分の“イメージ戦略”に利用したのではないか?

 そこで、まず『旦那の資産を食い潰したから離婚した』などという批判されるのを目的としたイメージをメディアに放つ。

 次に自分の妊娠を公表し、今度は『お金より大事なもの…』と金銭よりお腹の中の子供を想う母を“演出”し、そのギャップで世間の関心の愛憐の感情を引き出そうとしているのではないか?

 しかも、いずれにしろ妊婦に対し、あまり酷い事を言えない。

 彼女は随分と計算高い女性だ。


だが、同情はする。

 こういうタイプの人間には、常々と凄まじい数の批判や攻撃、殺害予告があるのだろう。

 普通の人間の神経では耐えきれないのではないか?

 そりゃ、辞めたくなるし、違う“キャラ”になりたい。気持ちは何となく分かる。

 

 ただ、このホリエモン加藤紗里に“足りない”ものがある。


 信者だ。

 何があっても自分を否定せず、肯定的に捉え、応援してくれる有難い存在…。

 そんな“信者”が少ない。

 

 実際、俺の知り合いにはホリエモンも“ファン”が意外なほど多い。彼の書籍を読んだりして感銘したり、その企業家としての力量、仕事への取り組み方に賛同したり、影響された人は多い。

 だが、その人数は少ない気がする。

 俺自身も賛成出来る意見は多いが、ホリエモンの上からの話し方がどうにも好きになれない。

 だから“信者”にはならない。


 加藤紗里の方は、あんな事を言っているのだから、信者などいない。


 互いに『メディアを通して見聞きする分には賛同できるが、心からは心酔できない』と言ったところか?


 ならば、と俺は思う。

 悪役(ヒール)に徹したらどうだろうか?

 中途半端に悪役を辞めないで、ホリエモンは炎上🔥上等で他人に上から意見を放ちまくり、加藤紗里はシングルマザーでひたすら金持ちの男を漁りまくったら良い。

 

 俺なら耐えきれないであろう批判意見や、悪態、苦言、クレームに耐えて、悪役(ヒール)を貫いてくれないか?


 何故か?


 そっちの方が、面白いからだ。

 人当たりの良いホリエモン、自分の子供を大事にする加藤紗里など楽しくない。

 だが、だからと言って「もっと他人から嫌われろ!」とも言えない…(言っているが)


 社会はリングだ。

 社会はプロレスだ。

 悪役(ヒール)と、正義(ベビーフェイス)がいがみ合うリングだ。

 だから、悪役には悪役のままでいて欲しい。

 何故なら、俺は悪役(ヒール)をしたくないからだ。


 ガッカリだよ。