先日、久しぶりに浜松の街中をブラブラした。
コロナの影響で閉店した店が結構あり、少し寂しい気がした。
飲食店に元気がないと、やはり悲しい😭
ネットで読はひなだ『デリバリやややままー契約営業』の話を思い出した。
それでさらに思い出した事がある✨
今から10年以上前、まだ求人誌の編集をしていた頃の話だ。
俺はまさか、そこをクビになったり、脳腫瘍になったり、コロナが流行るなどとは夢にも思ってなかった頃だ。
今とあまり変わってないのは、貧乏💸なことだけかもしれない(笑)
その頃、俺はよく日雇いの仕事をしていた。
編集の仕事が、アルバイト採用であり、金が無く、休みの日や仕事明け、俺は隙間時間に日雇いの仕事を入れて稼いでいた。
よくしていたのが、デリバリーの仕事だ。
ピザや寿司などの宅配だ。
オート三輪で浜松の街中(時には磐田)を駆け回っていた。
今でも浜松街中の地理に詳しいのはこのせいか?
その時に嫌な思い出がある。怒り💢の記憶だ。
街中の宅配寿司店に派遣された時のこと。
南区の住宅に寿司を宅配した。
対応に出てきたのは、50代くらいのおじさんだった。
そのおじさんから「…君、ここら辺、配ってんのか?」と尋ねられた。
「…はい」と答えると、おじさんは猛烈に話しかけて来た。
お「この先が四丁目なんだけどね。あそこ、前に区割り変更で区域が増えたんだよ。ほら、地図でも大きくなっただろ?」
俺「…はぁ?」
お「…あそこが増えるの、ここらの皆、反対だったんだけどさー、いきなり話が出て来てね」
俺「…」
俺は困った。
たまにこうしたお客はいる。世間話をしてくるタイプのお客だ。
普段なら少しは付き合うのだが、この日はタイミングが悪かった。
まだ宅配先が詰まっていて、これから店に戻り、寿司を積んで次のお客の家に向かわないと行けなかったからだ。
俺は丁重に、申し訳なさそうに、そして愛想笑いをうかべながら、
俺「…申し訳ありません。実は忙しくてですね、宅配先がまだあるんすよー。…これで失礼しますね」
俺は寿司の代金をもらって、引き下った。
お金を貰う時、おじさんの表情が雲っていたのが、気になった。
慌てて店に戻り、次の宅配先の寿司を確認しようとしていると、店長の視線が気になった。俺に何か言いたそうな顔だった。
(まさか…)と思ったが、今は宅配が優先と思い、無視して次の宅配に急いだ。
やがて、夜の9時を回り、店は落ち着きを見せ始めた。
そして俺の悪い予感は当たった。
「…ちょっと、派遣サン(俺の事)、さっきクレームがあったんですよ」
(…あ、やっぱり)と思った。
店長か言うには、宅配に来た男が無言で寿司を渡し、無愛想に料金だけ受け取り、ロクに挨拶もせずに帰って行った。「お前の店はバイトにどんな教育してんだ💢」と怒ったらしい。クレームである。
俺は店長に、その時の俺の対応を正直に伝えた。
慌てていたし、確かに愛想は良くなかったかもしれないが、『ロクに挨拶もせずに…』ということは無い。俺でも愛想笑いくらいはできる。
だが、俺がいくら話ても店長は「何やってんだ💢、お客にはきちんと対応してよー」と俺への非難を止めなかった。
今から思えば、この店長の対応は間違いではない。
例え丁寧に対応しようと、それがお客に不快ならば、それは接客ではない。他人からお金💴を貰う仕事をしている以上、お客様には平身低頭。そしてお客様の考えが第一だ。
ブラック企業で働いていた俺は、こうした“ブラック心理”が分かっていた。
分かっていたが、やはり納得できなかった。
「…別に俺、おかしな事は言ってないですよ」と抗弁した。
ここの店長は以前このブログに書いたように、派遣の間で「…アイツ、おかしいよ」と陰口を叩かれていた人物であり、一度機嫌を損なうとネチネチと詰ってくる“クソ野郎”だった。
それもあり、またクレーム電話で相当嫌味を言われたのか、俺をひたすら攻めた。
次第に俺も我慢出来なくなって来た。
俺「分かったよ。そんなにぐちゃぐちゃと言うのなら、そのクレーマーに謝ってきますよ!」
長「…そういう事ではないんですよ。接客には気をつけて…」
俺「だから! アンタなんぞに言われなくても分かっているよ💢 こっちはひたすら低姿勢でよ…」
長「ちょっと、“アンタ”ってなんだよ💢」
俺「うるせーな、アンタがごちゃごちゃと言うからだろーが!」
おおよそ、派遣が雇い主に放つ言葉では無い。
俺は相当頭に来ていたのもあるが、(こんなクソ現場、もうどうでも良いや…)と思った。
また、ここまで言うからには、俺に“次”はない。
派遣と雇い主。
絶対的に強いの雇い主だ。
派遣(社員)が気に入らなかったら、派遣会社に「あのハケンさん、もう寄越さないで!」と告げたら、こちらは終わりだ。派遣(特に日雇い)など、そういう程度の存在だ。
それもあり、俺は高圧的な現場の社員が大嫌いだ。(今も…)
当然、この店長からも「もうお前なんぞ、いらん💢 出て行け!💢」と怒鳴られるかと思った。
だが、その店長は「もういいですよ!」とスネたような言葉を吐いて、俺との争いを打ち切った。
その後、2時限ほど俺は普通に寿司を宅配し、最後に『作業確認票』(給料の引き換え券)を書いてもらった。
互いににらみ合いながら、俺は帰宅した。
そして思った。
(…あー、もうこの“現場”には喚ばれないだろうなぁ)
あのクソ店長は絶対に俺を許さないはずだ。今日はたまだたま忙しかったから、最後まで働かせたが、もう二度と俺を派遣させないだろう。
しかし、3日後。派遣会社から電話があり、その宅配寿司店に「次の土曜日、派遣のお仕事で入れます?」と尋ねられた。しかも店長からの“ご指名”らしい。
俺は耳を疑った。👀
そして、その担当者に先日のやり取りを伝えた。
すると、担当者は「あっそうなんですか?」と鈍い反応だった。つまり、あの店長は“告げ口”していないのだ。
(…?)
内心、驚いたが、俺の“懐”👛は寂しい。
次の土曜日、俺はまた宅配寿司店に派遣される事にした。
俺が店に入ると、店長が近付いて来て、
「…あぁ、あのハケンさん、この前はすいませんでしたね。僕も言い過ぎました💦」
向こうから謝って来たのだ。かなり大人な対応だった。これを言いたくて俺を指名したのかもしれない。
こうした対応には、こちらも冷静且つ、丁寧に応えるのが社会人だろう。
だが、まだ怒りの炎🔥が消えていなかった俺は、この店長の態度に全く応える気持ちが湧かなかった。
「おいおい。なんだよ💢、この前とは随分と違う態度じゃねーか? なんだ、それは?」
今から考えると非常に恥ずかしい態度である。
向こうから謝って来たのだから、こちらもそれなりの対応があるのだが、(俺は悪く無い…)と頑なに思っていた俺は、さらに酷い言葉を浴びせた。
当然、店長は怒った🔥🔥🔥
長「ちょっと!、なんすか、その態度は💢」
俺「知るか!」
長「こっちはこうして謝ってんすよ?」
俺「だから何? …知るか」
…書いていて自分でも恥ずかしいが、俺はこの店長を相当舐めていたし、許すつもりはなかった。「帰れ!」と言われたら喜んで帰れるつもりだった。
そんな俺に店長は“禁句”⚠️を言ってしまう。
長『あのねー、僕は会社(派遣元)にクレームを入れずにおいて“やった”んすよ?』
この言葉に俺はカチン💢と来た。
つまり、『俺のおかげでアンタは、今日ここで働けるんだぞ?』という“恩着せ”である。
俺はこうした“恩のクソ売り”が大嫌いだ。
恩着せがましくされてまで、こんなクソ店長の下で働きたくない。
俺「は? 別に頼んでねーわ💢」
長「だから、何なんすか、その言い方は💢」
もう後は、中学生レベル(小学生)の口喧嘩になった。手こそ出さなかったのは、それをしたら問題になると互いに分かっていたからか?
怒り心頭😒💢💢の俺は、大人として言ってはならない言葉を吐く。
俺「どんな親にそだてられたんだよ💢 どうせクソ見てーな親に育てらたんだろ!」
もちろん俺はこの店長のご両親に会った事はない。
本人だけでなく、会った事も無い両親を小馬鹿にするのは、本当に最低の人間である。
さらに、
「アンタの親父は◯◯◯だ!」とか「アンタの母は◯◯◯◯◯だ。◯◯でアンタを育てたんだろ!?」
と、テレビなどでは流せない言葉を使って、店長を小馬鹿にした。親は関係無いのに…。
…本当に書いていて恥ずかしい💦
人として言うべき言葉では無い。どんなに怒っていてもこれはダメだ。
俺は店長が殴りかかってくる事を予想した。
ここで大暴れしてやるつもりだった。(あぶねー奴だな💦)
「帰れ!」と言われたら、帰えるつもりだった。
だが、また店長は「もういいですよ!」と言って店の奥の方に行ってしまった。
俺は普通に働くことになった。
宅配の途中、派遣会社から“強制早退”の連絡が来るかと覚悟したが、それは無く、最後まで働けた。
で、また店長とにらみ合い、作業確認票を書いてもらった。
俺は心の中で、(この腰抜けが!)と店長をわらていた。
断っておくが、別に俺が特別優秀だったり、宅配が速かったわけではない。
その店にアルバイト人員が少なかっただけである。
それだけの事であり、今から思えば、この店長の方が“大人”だったのだろう。
翌日、派遣会社の担当者から叱責の電話が来た。
当たり前だ。店長も今度は許さなかったらしい。
俺は先の“クレーマー”とのやり取りも説明して、この担当者にもキレた💢
担「鈴木さん、それでも、派遣先でトラブルを起こされては困りますよー」
俺「…別にトラブルなんて起こしてませんよ💢 こっちは当たり前の対応をしたまでですよ」
担「…でも、クライアントから」
俺「知らんよ」
全くもって人を舐めた態度である。
そして、業を煮やした担当者は俺にまた“禁句”を放つ。
担「そのような態度でしたら、今後、お仕事を紹介できませんよ!」
この一言で俺はまたカチン💢と来た。特に“昨日の今日”である。俺の中の怒りの炎🔥はまだ燻っていたのだ。
そうやって、仕事を回さない事でこちらに“圧力”をかけて、言うことを聞かせるのか。
(…派遣だと思ってバカにしやがって💢)
バカにしているのは、俺なのだろうが。
「…おーおー、そういう事を言うのか? 別にいいよ。世の中に派遣会社はアンタらだけじゃねーんだからな💢 こっちとした“どうしてもお仕事くださ”なんて、思ってねーよ!」
俺はそんな事を担当者に言って、電話を切った。
相当、頭に来ていた。
…この後、俺は求人誌会社から解雇され、“お仕事をください”という状態になるのだが、もちろんそんな事を俺は予期していない。
(別にこんなクソ派遣会社…)と思っていた。
そして、脳腫瘍になり、どこも雇ってくれない苦境に陥るとは思っていない。
人間とは愚かである💧
この時の俺は、人を舐めた人間だった。今は“この態度”は反省している。
そして、こんなバカ(俺)に回す仕事などあるはずがない。
この後、約1ヶ月ほど、この派遣会社から連絡はなかった。担当者も俺に怒り、呆れたのだろう。
実のところ、俺は他の派遣会社に登録などはしなかった。そんな気持ちはなかったし、求人誌の編集の仕事をしていた。
そして、1ヶ月後、派遣会社の別の担当者から電話があった。
「…鈴木さん、お仕事入れます?」
驚いた。👀
紹介されたのは、例の宅配寿司店だったからだ。2度と喚ばれる事はないと思ったからだ。
俺は新しい担当者(?)に、1ヶ月前にその宅配寿司の店長と大モメした話をした。
だが、その担当者は「あぁ、そうなんすか?」とこれまた鈍い反応だった。
そして、俺はまた宅配寿司店に出勤した。
すると、例の店長はおらず、バイトだった中年のおばさんが店長になっていた。
俺は思い出した。
「…僕、もうすぐ東京に転勤になりそう」だと言っていたのを思い出した。
栄転?
左遷?
分からないが、例の店長はいなくなった。
それで俺は嬉々として宅配寿司の派遣を続けたわけでは無い。
この後、俺はあまりこの寿司店に派遣しなくなった。
というか、俺は派遣仕事自体をしなくなっていった。
アルバイト入社した求人誌の編集部で正社員採用の話が出てきたからだ。(採用されたが、すぐにリーマンショックで解雇…)
俺に残ったのは、あの中学生レベルの口喧嘩の記憶だ。
今の俺ならどうだろう?
あれから随分と時が過ぎた。今なら店長に怒られても「…それはすいません🙏」と早々と謝り、終わらせている可能性が高い。
こちらは派遣の身分であり、間違いなく口答えしないし、“放送禁止用語”など言わないだろう。
あの時、“クレーマー”のおじさんにも、もっとにこやかに対応して、クレーム電話などさせないかも?(…怪しいが)
今でも、あの時の怒り💢は俺には“非”がないと思っている。
だが、世の中には非がなくとも我慢しなければ、ならない時がある。悪くない、と思っても謝らないといけない時がたたある。
それは分かっている。経験である。
そして、派遣の身分はとても肩身が狭い。
だが、その派遣仕事を今でもしている…。