鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

プロレス心理学⑱ "お金様"第一主義を捨てろ

長時間勤務、残業代ゼロ、名ばかり管理職パワハラ…と、まさに"ブラック"を越えて、"暗黒"企業だった俺の会社だったが、何故か、そんな会社にも関わらず頑張って働く人はいた。
人の出入りが激しい会社ではあったが、頑張る社員は結構いた。

俺は1年半で辞めてしまったが、これは同期の中でも長く"耐えた"方である。
同期はバンバン辞めて行ったなぁ。

…まあ、俺たちの入社は株式上場を見越しての『形式』だけの『大卒募集』であった匂いがしていた。
……俺たちの後の大卒入社はいない。
と、言うか、募集すらしていない。

人間も猛烈に"消耗"する会社だった。

何故、そんな会社に長く留まる人間がいて、会社側は猛烈に消耗させるのか?

そこには貫かれた1つの"理論"がある。
それは、

『お客様第一主義』

という、悪しき考えである。

『利益(お金)が欲しい』

『それをもたらしてくれるのは、お客様』

『お客様に尽くす事が利益(お金)を得る方法である』

『だから、お客様の為に働かなければならない』

『ならば、24時間、常にお客様の事を考えるべき』

『いかに残業しようが、いかに休みが無くなろうが、"お客様の為"ならば仕方ない』

…こんな理論が成り立つ。

これは100%正しい。

販売という仕事をする以上、お客は"絶対的な利益提供者"である。
『お客なんて知るか!』などという販売店など利益はもたらされず、繁栄は無い。当然
利益(お金)を得たいのなら、お客様を大切にする。
だから働く。何時間残業しようが、休みが潰れようが働く。
それがお客様の為であり、利益(お金)を得る方法である。

それは完全に正しい。

…と俺も、偉そうな事を言いながら、クライアントにはペコペコしたり、頼みこんだりして、仕事を得ている。

……利益(お金)が欲しいからだ。

そして、

この『お客様第一主義』の元、多くの社員が消耗され、排斥され、使い捨てられていった。

『利益を得る為』『お金の為』という言葉の前では個人の考えや体調など悉く無視される。

この感覚が今の俺にはまだ残っていて、時々

「…忙しくて寝てないよー」とか、
「…休みがないよー」

という愚痴を吐くバカを見ると、頭に来る。
寝たいのであれば、勝手に寝ろや。
休みたいのならば、勝手に休め。
だが、利益(お金)はその分、得られない。その覚悟があるなら好きにすれば良いのだ。
お金を得る為には、全てが仕方ないのだ。泣き言は寝て吐け!

完全に"ブラック企業"の論理だ。それが退社してもう数十年経つ俺に、今も残っている。

幸せの価値は人により違う。

だが、1番分かりやすい"価値観"はお金だ。
金があれば、それなりに幸せな生活が送れる。

『利益(お金)を得る為』という理論に逆らえる"社会人"はなかなかいない。
それは、"社会人"が社会にいる理由が『利益(お金)を得る為』だからである。

そこを"ブラック企業"や、"他人を支配したい"人間が突く。
『金が欲しけりゃ、言うことを聞け!』となる。

金で他人を縛る。縛り付けて、自分の"仲間"に引き入れる。
その仲間と利益を享受して、仲間であり、利益(お金)を得たいのであるから、それに伴う理不尽は受け止めなければ、ならない。

だって、お金が欲しいから。

プロレスも同じだ。

プロレスラーが何故、リング上で殴り殴られ、叩き付け、叩きつけられるのか?

それは観客の興奮を得る為である。

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興奮した観客がチケット🎫を購入し、次の興行に来て、またチケット🎫を購入したら、レスラーは儲かる。

だから、レスラーは本当は負けるはずの無い相手に負け、避ける事ができる蹴りを食らい、痛くもない絞め技に呻き、反則技を受け、観客や相手に悪態を付ける。

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人はお金の為なら、ある程度の理不尽を受け入れてしまう。

だから、"ブラック企業"や"自己ユーティリティの高い人間"は、『利益(お金)なんかいらない』という人間が苦手だ。

お金でその人を縛れないからだ。

そう言われたら、相手を規制する術を知らない。
従わせられない人間に、決して近付かない。"仲間"に入れない。

だから、"小さなグループ"を作るのだ。

自分の意志が最優先され、利益を享受し易い人間だけを、"仲間"にする。
そうして、他人を支配し、自分の自由を謳歌する。

愚かであり、狡猾である。

そんな会社、人間を後押ししているのが、『お客様第一主義』である。
この考えに逆らえない限り、人は"ブラック会社"や"小さなグループの王様"の奴隷である。

だから、『お客様第一主義』を捨てよう。

1番大事なのは、あなたや俺の人生だ。
他人ではない。
他人に消耗される人生に意味があるか?

お金が欲しい?

そりゃ、欲しい。俺も欲しい(笑)。

だが、金は常に『優先順位』の"2位"だ。

クライアントとの交渉の際、必ず金銭的な事を持ちかけてくるバカな奴がいる。
その奥には、(どーせ金だろ? お前は金でどうとにもなるんだろ?)という嘲りを感じる。
なので、俺はそうしたクライアントの依頼はいくら高いギャラだろうが、断っている。もしくは、『俺は勝手にやりますよ』と宣言している。

そうすると、相手は『コイツ、金ではどうにか出来ないのか…』と諦める。
その程度の人間である。
(馬鹿馬鹿しい)

利益(お金)から開放されると、貧乏ではあるが、自由だ。

金で縛られ、金を求めて働くことを否定したら人生はそれなりに楽しい。

生きるには、確かに金が必要だ。
俺も金が欲しい。病院での定期検診代が無いと脳腫瘍検査が出来ない(笑)。

しかし、誰かの意図に従うくらいなら、貧乏で構わない。

ん?
もし、金が必要になったら?

そうしたら、サミング(目潰し)だよ。
"奥の手"を出すしかないな…。

意地を曲げるしかない。

だが、俺は誰かの"利益(金)"には従わないぞ。
『うるせぇ、馬鹿野郎!』だ。

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