鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

流通王・ダイエー「中内功」の罪と罰 V革作戦の立役者を追放、長男抜擢という悲劇(デイリー新潮)

流通王・ダイエー中内功」の罪と罰 V革作戦の立役者を追放、長男抜擢という悲劇(デイリー新潮) https://news.yahoo.co.jp/articles/c732709b9a937aafe0baebfaaa3f8d7c1b3c647a

 

この中内氏とダイエーの“盛衰”を書いたノンフィクションを読んだことがある。

 

カリスマと呼ばれた経営者の辣腕で業界のタブー(卸し先の原価割引)を推し進め、“ばったモン”で有名家電メーカーと揉め、政治家を巻き込んで勝ちきり、小売業のトップに立った。

だが、そこからダイエーは“傾き”始め、また豪腕経営で生き延び、百貨店化に挑むが、失敗する。

“V革”で何とか復活するが、そこでカリスマ中内の“念力”も尽き、後継者選択と分割経営策で“悲劇”が起こる…。

 

この中内功の経営者人生とダイエーの盛衰は非常に面白かった。(数字の羅列が少しツラかった)

 

企業、組織には時に“カリスマ”や“牽引者”が現れて、勢力を増す時がある。

その一方、企業や組織は“運動体”で常に変化し、状況により変わる。一様には収まらないのだ。

経営の“カリスマ”は、成功した時が“ピーク”だった気がする。

後は力付くと栄光に固執する“ステレオ”な“ワンマン経営者”にしか見えなかった。

 

俺は、『人間は結局は“元値”がある』と思っている。

“元値”とは、その人の元来持つ基本的な思考傾向や考え方、性質だ。

臆病者は、最後の最後は臆病だ。

繊細な人は、最後には繊細さを出す。

他人に無関心な人は、決定的な場面で他人を推し量れない。

 

皆、最後には“元値”が出る(と思う…)。

どんなに言い繕っても、性格を直しても、衝撃的な経験をしても、元から持っている気質には抗えない。

そういうものだと思う。

 

“独裁者”のいる会社は大小を含め、よくある。

ワンマン経営というやつがダメなのではないと思う。それで上手くいっている会社も多い。

 

“引き際”“感覚の鈍さ”を受け入れられないのは人のサガだ。

 

“V革”の指導者を“外国向け”の子会社に異動させ、息子を後釜候補にした頃が、この人の“元値”だと思う。