鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

派遣録59 配送 後編(一万円札事件)

 

で、二週間目。

また金曜日の荷受け役にガタガタと言われた。

社長の話は嘘で、とてもそんな様子(俺への謝罪)はなかった。

 

そして、また俺にフルキャリに来週の継続を連絡するように促してきた。

俺は多少苛立ち、社長に「だから💢、社長から連絡してくださいよ💢」と言った記憶がある。

 

すると、社長は例のニヤニヤ笑いで俺からするように譲らなかった。どこまでも腰抜けな奴だった。

 

ただ、俺は次の週も継続した。

社長は好きになれなかったが、仕事自体は嫌いではなかった。配送は何度もやっていたし。

 

そして3週目。

確か、月曜か、火曜だったと思う。

午前中で仕事が終わり、帰ろうとしたら社長に呼び止められた。

何かと思ったら、「鈴木くん、来週からウチで働かない?」直接雇用の勧誘をされた。

俺は即答で断った。

自宅から遠い事。

バイト契約だった事。

社長自体に不信感を持っていた事

…などで、断った。

また、その時の社長の言い方も、何か“当然”みたいなニュアンスがあり、カチン💢と来た。

ここで働くなら、日雇いの方が良さそうだった。 

 

断られた社長は、またいつものニヤニヤ笑いだった。

 

そして、次の日。

俺が配送すべく、いつものワゴン車に乗ると、サイドブレーキの下に何か紙のようなものがあった。

 

急いでいたのでそのまま発車して、信号機で止まった時に、“その紙”を見てみた。

驚いた。

それは“一万円札”💴だった。

 

俺は思い出した。

午後に、このワゴン車を社長が使うことがある、と聞いていた。

俺は社長が給油などの際に、車内に落としたと思った。

 

工場に戻ると、社長に「…万札、落ちてましたよ!」と渡した。

 

社長はとても驚いた顔をして、「おー、そこにあったか?」なんて言って、またいつものニヤニヤ笑いになった。

 

…何か、おかしな様子だったのを覚えている。

 

この“一万円札事件💴”真実は後から分かる。

 

そして3週目の最終日の金曜。

また荷受け役の“イヤミ”を耐えて工場に戻ると、社長が頭を抱えていた。

 

どうも、工場の機械の一つが壊れて動かなくなったらしい。

 

すると、社長は戻ってきた俺にとんでもないことを言い出した。

 

「お前、壊しただろ?💢」

 

俺は首を振った。

確かに配送の合間に、手伝いで使った時があった。

だが、それは先週のこと。その週は1度も触っていない。

 

俺がその事を言うと、またニヤニヤ顔で、もっと信じられない事を言い出した。

 

「おー、分かった、分かった。…掛川駅、わかるか? あそこに“金借りる機械”(消費者金融?)あるからよ。そこで金借りてきなよ…」

 

※またまた続く