俺は日雇いをしていた頃から、“こういう感じの事を話す現場、もしくは雇い側の人間はダメだ”と思っている文言がある。
それは、『これ(この作業)、重要だから、今後の為に覚えとけ』である。
この言葉には雇用側の大きな“思い込み”がある。
まず、日雇いに“今後”は無い。
日毎に契約し、出勤するのが日雇い派遣だ。
まるで、今後も出勤するかのような言い方はおかしい。
そして、この言葉の裏に“思い上がり”がある。
『お前(日雇い労働者)、明日もくるよな?』『お前、これから雇うんだから、仕事覚えろよな』である。
そんな事はない。日雇いに“明日”とか“これから”は無い。
そこが分かっていない。
日雇いは、一日毎の仕事なのだ。《今度》がいつになるか、分からないだろ?
嫌なら、その日で終わり。もう二度と来ないのだ。
それを分かっていない。何故か、明日も来ると、と思い込んでいる。
同時に『お前(日雇い労働者)、ウチでしか働けないだろ?』とか『ウチみたいな(俺みたいな)、働き口、他にないだろ?』という自分中心な考え方だ。
『自分の所属する組織(会社ならびに自分自身)が一番正しい』と思う“バイアス”だ。
こういう現場は、かなり良くない。
またこういう事を言い出す社員はかなり怪しい。
この頃(2008年秋)、そんな現場があった。
磐田にある加工工場。
俺一人が派遣された。工場系の派遣は複数人が多かったから、少し不思議だった。
行ってみたら、小さな町工場。
中には、工場長らしき年配のおじさん👴
そこには床に金属板やら小さなホイールみたい物が整然と置かれていた。
聞いていたら、昨日まで工場で作り上げた“製品”らしい。
それを今日、発送するので、その手伝いをするのが、日雇い(俺)の手伝いらしい。
そして、この工場長(?)👴がなかなかうるさい👂️⚡奴だった。
こういう現場によくいるパターンの奴だ。
とにかく説明が悪く、何を言っているのか分からない。
なので質問すると怒りだす始末…。
で、日雇いの俺に対し、「この作業は今度もあるから、覚えとけよ💢」と言って来た。
俺は思わず、「『今度も』っていつですか?💢」と聞き返した。
👴「来週!」
俺「来週って、俺が来るか、わかんないでしょ?」
👴「なんで💢」
俺「俺は、日雇いだよ? 必ずここに派遣されるか、わかんないですが?」
👴「何だよ、それ💢」
俺は笑ってしまって「…それが日雇いってもんだと思うけど(笑)」と言った。
工場長👴は非常に不満そうだった。
まるで日雇いの俺が、その日からここに雇われるかなような感じだった。
そんな分けない。
日雇いは日雇いだ。
前に書いた『神社修理』でもそうだが、人のいない職場によくある話だ。
人がよく辞める。
↓
労働力不足
↓
アルバイト募集
↓
来ないor雇っても即退職
↓
派遣を雇おうとする
↓
来ても、パワハラ&低賃金で退職
↓
人件費が増える
↓
仕方なく日雇いを頼み、人手の欲しい日だけ働かせる
…と、こうなる。
で、基本1日のみの日雇いを“新しい子分”と勘違いし、ずっと自身のもとで働くと思い込む。
バカな奴だ。
こちらは、ただお金💴の為に“我慢”して働いているだけで、それがなければそんなところでは働かない。
そこは“そんなに働きたい職場”ではないんたよ(笑)
どうも、自分の職場(工場)が『このよに残された最上の職場』と思っている。
そんな事は無い。自分の評価を他人に押し付けんなよ。
愚かだが、社会にはこうした奴はよくいた。
その一週間後、“フルキャリ”(派遣会社=仮名)から連絡があり、同じ工場を進められたが、当然断った…。