鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

派遣録 55 加工工場出荷作業(禁句)

俺は日雇いをしていた頃から、“こういう感じの事を話す現場、もしくは雇い側の人間はダメだ”と思っている文言がある。

 

それは、『これ(この作業)、重要だから、今後の為に覚えとけ』である。

 

この言葉には雇用側の大きな“思い込み”がある。

 

まず、日雇いに“今後”は無い。

日毎に契約し、出勤するのが日雇い派遣だ。

まるで、今後も出勤するかのような言い方はおかしい。

 

そして、この言葉の裏に“思い上がり”がある。

『お前(日雇い労働者)、明日もくるよな?』『お前、これから雇うんだから、仕事覚えろよな』である。

 

そんな事はない。日雇いに“明日”とか“これから”は無い。

そこが分かっていない。

 

日雇いは、一日毎の仕事なのだ。《今度》がいつになるか、分からないだろ?

 

嫌なら、その日で終わり。もう二度と来ないのだ。

それを分かっていない。何故か、明日も来ると、と思い込んでいる。

同時に『お前(日雇い労働者)、ウチでしか働けないだろ?』とか『ウチみたいな(俺みたいな)、働き口、他にないだろ?』という自分中心な考え方だ。

『自分の所属する組織(会社ならびに自分自身)が一番正しい』と思う“バイアス”だ。

 

こういう現場は、かなり良くない。

またこういう事を言い出す社員はかなり怪しい。

 

この頃(2008年秋)、そんな現場があった。

 

磐田にある加工工場。

俺一人が派遣された。工場系の派遣は複数人が多かったから、少し不思議だった。

 

行ってみたら、小さな町工場。

中には、工場長らしき年配のおじさん👴

 

そこには床に金属板やら小さなホイールみたい物が整然と置かれていた。

聞いていたら、昨日まで工場で作り上げた“製品”らしい。

それを今日、発送するので、その手伝いをするのが、日雇い(俺)の手伝いらしい。

そして、この工場長(?)👴がなかなかうるさい👂️⚡奴だった。

こういう現場によくいるパターンの奴だ。

とにかく説明が悪く、何を言っているのか分からない。

なので質問すると怒りだす始末…。

 

で、日雇いの俺に対し、「この作業は今度もあるから、覚えとけよ💢」と言って来た。

俺は思わず、「『今度も』っていつですか?💢」と聞き返した。

👴「来週!」

「来週って、俺が来るか、わかんないでしょ?」

👴「なんで💢」

「俺は、日雇いだよ? 必ずここに派遣されるか、わかんないですが?」

👴「何だよ、それ💢」

 

俺は笑ってしまって「…それが日雇いってもんだと思うけど(笑)」と言った。

 

工場長👴は非常に不満そうだった。

まるで日雇いの俺が、その日からここに雇われるかなような感じだった。

 

そんな分けない。

日雇いは日雇いだ。

 

前に書いた『神社修理』でもそうだが、人のいない職場によくある話だ。

 

人がよく辞める。

労働力不足

アルバイト募集

来ないor雇っても即退職

派遣を雇おうとする

来ても、パワハラ&低賃金で退職

人件費が増える

仕方なく日雇いを頼み、人手の欲しい日だけ働かせる

 

…と、こうなる。

で、基本1日のみの日雇いを“新しい子分”と勘違いし、ずっと自身のもとで働くと思い込む。

バカな奴だ。

こちらは、ただお金💴の為に“我慢”して働いているだけで、それがなければそんなところでは働かない。

 

そこは“そんなに働きたい職場”ではないんたよ(笑)

どうも、自分の職場(工場)が『このよに残された最上の職場』と思っている。

そんな事は無い。自分の評価を他人に押し付けんなよ。  

 

愚かだが、社会にはこうした奴はよくいた。

 

その一週間後、“フルキャリ”(派遣会社=仮名)から連絡があり、同じ工場を進められたが、当然断った…。