鈴木篠千の日記

2度目の移籍。浜松近郊でフリーライターしてます。①日記(普段の生活やテレビの話題と社会考察) ②プロレス心理学(とプロレス&格闘技の話) ③非居酒屋放浪記 ④派遣録(派遣していた&いる時や過去の話)

介護施設《そこに“未来の俺”がいた…》

もう昨日(12/1)の話だ。

 

一昨日(11/30)は夜勤(倉庫会社)があったので、自宅で一時間ほど仮眠して、すぐに出勤。

 

現場、以前からよく行っていた介護施設

久しぶりの日勤予定。最近はずっと夜勤(22:00~5:00)だった。

だが、働き慣れた施設。数ヶ月ぶりの日勤だが、大丈夫だろう。

 

…と思っていたら、出勤すると顔見知りの職員さんから「今日は(日雇い)派遣、頼んでないよ?」と言われ、パニッになった。

確かに求人応募して、日雇いの予約を入れたはず。

たまたまいた幹部の方に確認したら、俺が派遣現場を間違えていた!

同じ介護会社の“違う施設”だった!!

画面をよく見たら、施設名が違う😨

 

日雇いサイトから予約したが、同じ画像、同じ就業内容で掲載されていた。それで“いつもの施設”と勘違いした。

しっかりと確認していなかった💧

 

すぐに幹部さんに謝り倒した。

幹部さんは爆笑🤣し、「大丈夫だよ(笑)」と言われた。

予約した施設が、すぐに行ける距離なので、すぐさま異動🛵開始。(幸運?)

県道を原付🛵でぶっ飛ばし、勤務予約した施設へ急いだ。

何、やってんだ俺は!?💦

 

30分で到着。

場所はすでに調べてあった。。

 

着いてすぐに、中にいた職員に謝罪したら、向こうの職員も大笑い🤣

間違えた施設から話は通っていたらしい。

 

そして、「…一応、“通常出勤”でいいよ(笑)」と言ってくれた。

何と、遅刻では無く、“定時出勤”した扱いにしてくれる、という。派遣会社には向こうの施設から連絡を入れてくれるらしい。

ありがたい!

だが、優しすぎないか?

 

…こんな感じで勤務はスタート。

 

ここは出来たばかりの施設でピカピカ✨だが、フロア、トイレ、シャワーをいつものように掃除。

全く汚れていない。

職員さんからも「軽くで良いよ♪」などと言われた。

入居者(利用者)もまだ少なく、仕事は少ない。

かなり楽な印象。

 

そして職員さんも優しい。

昼食🍚を手早く作っていると、やたら誉めてくれる。

“前”の施設では当たり前だったから新鮮だ。

誉めら慣れてない俺は、かなり嬉しい。

 

だが、『他人の評価は聴くに値しない』だ。

それは称賛もである。

…だが、悪い気はしない。

恥ずかしい45歳だ💦

 

ちなみに、明日(12/2)から俺は失業給付の“適用期”に入り、4時間以上、週20時間以上の労働が出来ない(就業認定される…)

やので、しばらくは日雇いは出来なくなる。

 

…というか日雇い派遣などもうしたくはない。今年中には再就職を決めたい。

 

だが、ここは良い環境に思えた。

 

新しい施設。

優しい職員さん。 

利用者もそこまで、“大変な方”がいない。

 

もしも、再就職が上手くいかなくても、ここに日雇いに来たら良いかな?

 

そんな事を思っていたら、職員さんから「手が空いていたら、利用者さんとお話して」と言われた。

これは、見守り1つで、“話好き”な利用者と話すことがある。

施設の中には、他人と話す事が好きな方が多い。

そうしておしゃべりするのも、介護の仕事だ。

 

で、村井さん(仮名)という利用者の個室を訪れた。

 

部屋に入ると、かなり物が散乱している部屋だった。そこを“掃除する”という名目で、村井さんと話した…というか、“話を聞いた”。

 

村井は60才。

障害認定を持ち、今はここで生活している。

過去の話を尋ねたら、自分の職歴をノートに書いていた。

工場から服の販売、漁師、介護施設職員、さらに自営業など、とかなり多くの職を点々としてきていた。

以前、自営業の時に首辺りを怪我し、障害者となったらしい。

日常生活には問題無し。多少、健忘症なところはあるが、生活は普通に出来る。

話し方も普通。俺みたく“ドモり”があるが、少しだけ。

だから、他人と話をしたいようだ。 

 

そして、「良いもんがある♪」と言っと俺に大切な物を見せてくれた。職歴をあれこれと尋ねた事が嬉しかったらしい。自分のことを語りたいのだろう。

“織物工場🏭️”の面接で自分の事をペラペラと話し過ぎた自分を思い出した😔

 

村井さんはベッドの脇に飾っていた昔の“ソフトビニール”の人形を出してきた。

昔のアニメや特撮ヒーローのビニール人形だ。

それを自慢げに俺に見せてくれた。とても大事そうだった。

 

よく見ると、村井さんの部屋はそうした“昔のおもちゃ”がちらかっていた。

 

次に見せてくれたのは、ノートだった。

さっきの“過去の職歴”を書いてあったノートの別のページにたくさんのライフル銃が書かれていた。

村井さんの自筆で、過去に所持していた“モデルガン”らしい。購入した価格まで書いていた。

「…全部、売っちまったよ(笑)」と村井さんは苦笑いした。「金、無くてさー」とも言っていた。

 

俺の頭に“子供部屋おじさん”(コドオジ)という言葉が浮かんだ。

 

…笑えはしなかった。

 

話題を変え、俺は村井さんに「過去の仕事の中でどれが大変でした?」と尋ねた。

すると村井さんは「漁師」と答えた。

「給料が安い(ピンハネ)」「魚から血が出るのが気持ち悪くてねー」と言った。

そして、「介護施設もキツかったなー」と言った。利用者の“下の世話”が嫌だったらしい。

 

そうした理由もあり、職をコロコロと変えたらしい。

 

そして、さらに「良いもんがある」と、何と自作の短編小説(2ページ)を見せてくれた。

少し自信があるようで誇らしげだった。

 

そして、俺は「何でこの介護施設へ?」と踏み込んだ質問をした。

 

独り暮らしをしていたが、村井さんには兄がいて、その兄からここ(介護施設)への入居を勧められたらしい。

独身。仕事(就労)も今はしていないらしい。

人間関係やコミュニケーションが難しく、就労支援先も変わってきたようだ。

 

そんな村井さんを見ていたら思えてきた。

 

…これは“未来の俺”ではないか?

 

そう思えた。

俺も仕事をコロコロと変えている。

“些細な”理由(…俺からしたら重大な理由)で退職したりしている。人間関係に難ありだ。

俺も自宅にはレトロゲームや釣り道具など好きな物を取り揃えている。

金が無いと、売ったりしている。

そして、「過去にあった事(無所属少年、派遣録)」などをよく“書いて”いる。

小説も書いている。

常に金💴が無く、独身。もう45歳…。

 

言葉がドモるところも似ていないか?

 

違うのは、年齢と介護認定者や健常者という事ぐらい?

 

このままだと、俺もこうなるのか?

 

そんな村井さんは「まだまだ働きたい」と言っていた。

それも俺と同じだ。

どんな状況でも働いていたい。俺もそうだ。

そして、こうした介護付きグループホームならば、働き(就労支援)もしやすそうだ。

 

俺が「む、村井さん、ま、まだまだ、働け、るるで、し、しょ?」と言ったら、その気になっていたようだ。

 

さらに俺が、「ここ(施設)とか、働きやすそうだね…」というような事を話すと首を振った。

 

「…兄ちゃん(俺)、止めときな。“普通”に働く方が良いぞ。ここは楽だけどなー(笑)」と言って笑った。

俺は施設で“働く事”を言ったつもりが、村井さんは施設に“入る事”を止めたようだった。

 

…何か村井さんに『君は“こちら”に来ない方が良い』と言われた気がした。

それは“労働”と“入居”だけではなく、『俺みたくなるな』という意味に思えた。

 

やはり村井さんは“未来の俺”ではないか?

“ここで”粘らないと、“こうなる”という事ではないか?

失礼だが、俺は村井さんのような障害者ではない。

だが、このまま無職で未婚でいたら、数年後には身寄りもなくなり、こうなるのかもしれない。

 

少しゾッとしてしまった。

村井さんが『…お前はそうなるなよ』と言われた気がした。

 

働きやすそうな施設だった。悪くは無さそうだ。

 

だが、俺の“居場所”はここでは無いのかもしれない。

そう思えた。

 

“未来の俺”が教えてくれた気がした。

本人は楽しそうだったが…。

 

だから、“分からなくなる”のもしれない。

 

俺は次の求人応募に全力をそそごうと思った。

この施設には、また日雇いの応募があれば、“たまには”来ようと思った。“俺”に会いに…。

 

だが、俺は何とか“今の自分”を頑張ろうと思った。

 

※失業保険の関係で当分は日雇いが出来ないと思うが。