2008年の秋の終わり頃。
スガちゃんが派遣現場に顔を見せなくなった。
さらに、あのうるさいデブの北山も姿を出さなくなった。
日雇いは事前にネットで予約制なので、予約を入れてないと仕事は入らない。
つまり、スガちゃんと北山は日雇いの予約自体を入れてない、ということだ。
俺は西田以外とは仕事外で連絡したことがなかったので、彼らがどうしたのか、分からなかった。
また、どういう生活しているのかも知らなかった。
※そのうち、スガちゃんは全く現れなくなり、北山のデブはまた顔を出してきたが…。
彼らの代わりに、マツやカトウさんと知り合った。
日雇いの良いところは、嫌な人間関係が無いことだ。
その分、関係は常に希薄だ。
だから、絆も無い。
マツ(本名不明)は、元々は北山と仲良く、よく一緒にいた。
北山が来なかくなった時期に、妙にこちらに絡んできた。
彼はよくしゃべる奴でやたらと話してきた。
何と嫁まで同じ日雇いで、たまに同じ現場で働いていた。
何かの仕事をしていた(自営業?)のかは分からなかったが、夫婦でやむなく働きているみたいだった。
カトウさんは少し歳上で、俺のように色んな派遣会社に登録していて、よく愛知の現場に行ったりしていた。
かなりのヘビースモーカー🚬でとにかく吸いまくっていたのを覚えている。
前から、ゴリさんと仲良かった。
さらに、この頃になると日雇いに顔見知りが増えた。
さらにメガネ君(あだ名)、足助(あすけ=仮名)という日雇いと仲良くなった。
メガネ君は名前の通り、メガネをかけていて、結構な毒舌だった。
本名は分からない。みんなから『メガネ君』と言われていたので、俺もそう呼んでいた。
事務仕事が好きそうだったが、見た目に関わらず、身体を使う現場によくいた。意外とタフ?
足助(仮名)は、名前の通り、愛知県足助(新城?)出身で、背が高く、販売系の現場によくいた。
『模擬試験』の現場には必ずいた記憶がある。